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丁寧なプリントやスライドを作りたいけれど、時間をかけている余裕はないなぁ。
スライドに凝り出したら、いくら時間があっても足りません。
それに教員の仕事において、スライド作りの優先順位は高くありません。
しかし、だからといって、雑に作るわけにもいきません。仕事である以上、ある程度のクオリティは必要です。また、生徒や同僚に「雑な人」という印象をもたれるかもしれません。
そこで今回は、「ここだけ押さえておけば、マシなスライドを作れる」というラインを6つに絞りました。
6つのコツを利用すれば、1枚目のスライドも2枚目のように見やすくすることができます。
この記事では、時間をかけず、ある程度の質を保ったプリント・スライドの作り方をご紹介します。
デザインの良し悪しを決める4つの原則
スライドのデザインを決める要素として、4つの原則が存在します。
細かいことは考えずに、とりあえず4つの原則を当てはめることから始めましょう。
近接|近づける
1つ目の原則は「近接」です。
内容が近いもの同士は間隔を近づけ、内容が遠いもの同士は間隔を遠ざけます。
下の例をご覧ください。
内容的にも「江戸時代の教育」と「明治時代の教育」は分かれています。
「江戸時代の教育」は上部に、「明治時代の教育」は下部に集めます。
見る人は、「ブロックごとに内容が異なるのだな」と勝手に判断してくれます。
まずは、内容の近いものを実際に近づけてみましょう。
整列|揃える
2つ目の原則は「整列」です。
整列させた方が、見る人の目線は動かなくて済みます。
下の例をご覧ください。
中央に文字がバラバラにあると、目線は激しく動いてしまいます。
ここでは文章を左に揃えました。
整列させることで、見た目が整っているばかりではなく、見る人も視線を散らさずに済みます。
文章や図形などは、きちんと一箇所に揃えるようにしましょう。
反復|統一する
3つ目の原則は「反復」です。
カテゴリーごとに反復させることで、グッと見やすくなります。
下の例をご覧ください。
「江戸時代の教育」と「明治時代の教育」は似通っているため、文字を大きくし、太字にしました。
また、江戸時代の教育では「場所(寺子屋)→主体(僧侶や武士)」となっていましたが、明治時代に教育では、「主体(文部省)→場所(小学校)」の順番になっています。
そのため、どちらも「主体→場所」という順番で統一しました。
また、1872年の学制も独立した内容になっていたため、()書きにしました。
内容・カテゴリーごとに、反復させると説明の際も理解しやすくなるでしょう!
コントラスト|強調する
4つ目の原則は「コントラスト」です。
何か強調したい項目を線や色やイラストなどを使って、相手の目を惹きつけます。
「江戸時代の教育」や「明治時代の教育」は同カテゴリーであるため、色で装飾しましょう。
また、文字の背景を塗りつぶしたり、右の余白に線を置いたりして、強調しましょう。
また、「小学校」を強調したい場合に、赤文字にするなどして、重要なところを強調することもできるでしょう。
色を決める
文字の並べ方がわかったところで、色を選択していきます。
色を使いすぎない
基本的に色は2色です。「黒+1色」で十分です。
色を入れすぎると、騒がしくなり、何が重要かわからなくなるため、複数の色を使いすぎないようにしましょう。
色の特性を知る
もし、黒以外で2色使いたいときは、2つの方法があります。
・似たような色を用いて、統一感を出す
・異なる色を用いて強調する
以下は文字を項目と同じ色にすることで、全体的な統一感を目指しています。
また、以下のスライドは全体的に緑で統一し、特別目立たせたいところに、赤を入れています。一番着目して欲しいところが一目瞭然です。
1スライドに情報を1つ以上盛り込まない
1スライドには1つの情報のみ記載しましょう。
文部科学省の図解を見たことがある人は、共感してくれるかもしれません。
全体的な図解を示すなら、あのスライドでも良いこともありますが、授業で使用する場合は、情報が多すぎると生徒が困惑してしまいます。
先ほどからのスライドでいえば、「江戸時代と明治時代の教育」という情報のみを出しています。
ここに、江戸時代と明治時代の産業や政治や経済などの情報も入れると完全に情報過多になります。
教材研究すると、調べたことはどんどんスライドに入れてしまいたくなりますが、情報過多に気をつけましょう。
まとめ
この記事では以下のことを解説しました。
・デザインの4原則を理解する
→近接・整理・反復・コントラスト
・色を選択する
→色を使いすぎない
・スライドに情報を盛り込まない
基本的にこのルールさえ守っていれば、特に雑なスライドにならず、整理されたスライドを作成することができます。
むしろ、変に手を加えることによって、スライドの綺麗さを壊してしまいかねません。
まずは、スライドの基礎を徹底的に実践しましょう。
もし、もっとおしゃれでかっこいいスライドを作りたいと思った人は、以下の記事を参考にしてください。