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保険って難しくてイマイチよくわからない!
って人は多いですよね?様々な保険商品が売られているし、「教職員共済」も複雑です。
さらに、老後不安や病気の不安など、先行き不透明な時代に生きていることで、本当にどうしたらいいかわからなくなっています。
そこでこの記事では、保険のしくみと公的保険について、最初からわかりやすく解説していきます。
この記事を読むメリット
- 保険の本質について理解できる!
- 必要な保険がわかる!
- 将来への不安を計算できるようになる!
保険とは?
そもそも保険とは何なのでしょうか?
そんなもともとの話いる?
元々の保険の話をしていると、「本質」がわかるようになるんだ!
保険についての本質がわかっていると、公的保険や民間の保険商品のカラクリがわかってきます。必ず「保険とは何か?」を押さえておきましょう。
そもそも保険とはいつからあるのか?
保険の起源を遡ると、古代バビロニアや鎌倉時代になってしまいますが、今回は置いておきましょう。
今回は、現在の保険の原型ができあがった大航海時代からスタートした、と定義します。
大航海時代の保険
大航海時代は、あらゆる人が新たらな地を求めて貿易しにいきました。しかし、航海は大変です。嵐や海賊にすべてを奪われる危険性があります。得る利益は大きいが、失うものも大きいのが大航海時代の貿易だったのです。
そこで昔の人は考えました。「もし、航海中に災難に見舞われて、破産になっても誰かが補償してくれればいいのに・・・」と。
保険会社の設立です。「もし、災難にあって生活できなくなったときは、なかったことにしてあげる。その代わり貿易がうまくいったら、ちょっとお金をちょうだい!」と言ったのです。
では、保険会社はどのようにして経営しているのでしょうか?もちろん、みんなからの保険料です。みんながちょっとずつお金を出して、不運な誰かの航海中の災難に備える、その取りまとめ係が保険会社なのです。
大航海時代の保険会社の起源から以下のことがわかります。
- みんなで少しずつ保険料を支払う
- 不運な誰かが被害を受けたら保障してもらう
- 生活が破綻しそうなリスクに備える
この本質を頭の中に叩き込んでください!
保険の本質は「生活破綻に備えること」
保険会社の設立から、保険の本質が見えてきました。
保険の本質は「生活破綻にみんなで備えること」です。
例えば、小さな村を想像してください。
小さな村を想像しよう!
その村には1000人が住んでいるとします。
村には様々な生活が破綻するリスクがあります。津波や獣によって、農地がダメになるリスク。病気や怪我をして働けなくなって、ご飯が食べれないリスク。どれも生きていけないレベルのものです。
そんなリスクは誰にでもあります。だから、みんなでちょっとずつお金を出して備えるんです。
みんな(1000人)で10,000円お金を出す
取りまとめ係が集まったお金(1,000万円)を管理する。
村のAさんの生活が破綻し、500万円必要になる
取りまとめ係が、500万円をAさんに渡す
これでAさんの生活が破綻しなくて済みました。
これが保険の仕組みです。これ以上でもこれ以下でもありません。
保険が成立するとき
保険の歴史と本質がわかったところで、保険が成立する条件をお伝えします。
どんなリスクにも保険が適用されるわけではありません。
- 低確率であること
- 生活が破綻するリスクであること
条件①:低確率であること
保険はリスクが低確率でないと成立しません。
なぜなら、保険料が足りなくなってしまうからです。
もう1度、1000人の村を想定してください。
1000人の村を想像しよう!
毎年、1000人の村で10,000円ずつ徴収して、1,000万円で何かのリスクに備えたとします。
1回につき500万円必要な災難が2人に起こったとしましょう。500万円×2人=1,000万年のため、徴収していた保険で備えられます。
このケースが成り立つのは、生活破綻のリスクが「1000人中2人(0.1%)」という低確率で起こったからです。これが、1000人中500人(50%)の確率で起こる災難であればどうでしょうか?
必要な額は500×500万円で、25億円必要になります。集めていた1,000万円では支払えません。
保険は、高確率で起こるリスクには対応できないんです!
自動車で人をひいてしまうリスクは誰にでもありますが、めったに起こらないことであり、日本の人口の1%もひいていません。このときは保険が成立します。
保険は、低確率で起こるリスクにのみ成立します。
条件②:生活が破綻するリスクであること
保険は生活が破綻するリスクに備えるものです。そうでなければ、保険の本質から外れてしまうからです。
保険の歴史からも分かる通り、みんなで低確率の大損害に備えるのが保険です。
自動車で人をひいてしまうリスクは誰にでもあり、ひいてしまったときは、損害賠償が5000万円などになってきます。
一般人は、5000万円を支払えば、生活が破綻します。だからこそ保険で備える必要があるのです。
保険が成立しない条件
保険が成立する条件があれば、成立しない条件があります。以下のような条件のときは保険が成立しません。
- 高確率のときは保険は成立しない
- 生活が破綻しないときは保険は成立しない
条件①:高確率のときは保険は成立しない
自分が想定している災難が高確率で起こるなら、保険は成立できません。
日本の人口の半分が起こる確率のあるものは、「誰が支払うの?」となります。
保険の絶対条件は
保険料を支払う人>保険料を受け取る人
です。高確率で起こる災難の場合、「保険料を受け取る人」が増えてしまいます。
1000人の村で10,000円徴収して1,000万円集めているとしたときに、500人が50万円の災害に遭ったとき、集めていた保険料では足りなくなります。
高確率で起きるリスクにおいては、保険は成立しないんです。
条件②:生活が破綻しないときは保険は成立しない
生活が破綻しないときは、保険は成立しません。生活の破綻に備えるのが保険だったはずです。生活が破綻しないものは「保険」とは呼べません。「ギャンブル」です。
例えば、毎月1,000円支払って20,000円の家電の保険に入っていたとします。すると次のような場合に分けられます。
- 20ヶ月以内に家電が壊れれば得した
- 20ヶ月以内に家電が壊れなくて損した
これは、保険ではありません。ギャンブルです。20ヶ月以内に家電が壊れるか壊れないかで、ギャンブルしているに過ぎません。
保険の本質は「生活が破綻するリスクに備える」だったはずです。保険は損得で考えるものではありません。
基本的には、低確率に備えているため、損するのが当たり前です!
条件③:増える保険は成立しない
世の中には、なぜか「増える保険」が存在しますが、そんなものは成立しません。
「増える保険」とは、貯蓄型保険と呼ばれているものです。
- 養老保険
- 変額保険
- 終身保険
- 学資保険
- 個人年金保険
と呼ばれているものです。
保険の大前提を思い出しましょう。「少ない確率の大損害にみんなで備える」だったはずです。
保険はあくまで、保険です。人生のリスクに備えるために保険の話を聞きに行っているのに、「どうせだったら得をしよう!」と、スケベ心が出ています。
保険がお金を扱う商品で、営業マンがお金を扱うプロに見えるから、話が保険から投資に脱線しているのに気付けないんんですよね!
保険は保険です。お金を増やしたい場合は投資で増やします。
- 補足!
- 保険商品でお金が増えるように見えるのは保険会社が裏で投資しているからです。
投資には保険がないじゃない!あくまで保険に入っているんだよ!
だったら掛け捨ての保険に入りましょう!きっと手厚い保険に入れるはずです!
公的保険とは?
保険の仕組みがわかったところで、公的保険について解説します。
以下の順番で解説していくので、丁寧に理解していきましょう!
- 公的保険は国民全員が入っている
- 公的保険は何に備えている?
公的保険は国民全員が入っている
日本国民は、全員保険に入っています。「国民皆保険」という制度であり、ほとんどの人が入っています。
職業によって、入っている保険は異なります。
対象者 | 保険の種類 |
---|---|
自営業 | 国民健康保険など |
会社員 | 健康保険(協会けんぽなど) |
公立教員 | 公立学校共済の健康保険など |
私立教員 | 私学共済の健康保険など |
教員の保険は、国民健康保険よりも、かなり手厚い保険となっています。
公的保険は何に備えている?
保険とは「低確率の大損害に、みんなで備えるもの」と説明しました。
実は、公的保険は、この「低確率・大損害」にほぼほぼ備えているんです!
公立学校共済組合が備えていること
ここからは、実際に公立学校共済組合が備えていることについて解説します。
- 病気で働けなくなったらどうしよう?
- 医療費が高額になったらどうしよう?
- 自分が死亡したときに残された家族は?
- 老後の備えはどうしよう?
- 介護が必要になったらどうしよう?
病気で働けなくなったらどうしよう?(傷病手当金)
病気や怪我で働けなくなることには、どのように備えているでしょう?
病気や怪我で働けなくなるのは、家庭にとって大損害です。保険の本質に適合しています。
この場合、
- 病気休暇
- 病気休職
- 傷病手当金
- 付加給付
で対応します。
があり、3年間でおよそ4分の3の給与保障+12万円の付加給付があります。
それでも治らない場合は、障害年金も受給できます。
医療費が高額になったらどうしよう?(高額療養費制度)
医療費が高額になった場合、高額療養費制度を活用します。
医療費が300万円などと高額になるのは、家庭にとって大損害です。保険の本質に適合しています。
この場合、高額療養費制度を活用します。医療費が高額になった場合、医療費の上限を定めてくれます。
自己負担限度額は、次の表のとおり、組合員の標準報酬月額と、総医療費によって決まります。
標準報酬月額 | 自己負担限度額 |
830,000円以上 | 252,600+(総医療費-842,000円)×1% |
530,000円以上830,000円未満 | 167,400+(総医療費-558,000円)×1% |
280,000円以上530,000円未満 | 80,100+(総医療費-267,000円)×1% |
280,000円未満 | 57,600円 |
低所得者(住民税非課税) | 35,400円 |
少し見にくいとは思いますが、数百万円や数十万円などの法外な医療費を請求されることはないと思っていれば大丈夫です!
さらに付加給付制度もあり、月額が20,000円から50,000円差し引かれることもあり、十分に貯金で対応できる額になります。
自分が死亡したときに残された家族は?(遺族年金)
考えたくはないことですが、自分が死亡したときに残された家族が生きていけなくなる可能性があります。これも保険の本質に適合しています。
この場合は、遺族年金を活用します。小さい子どもがいる場合は、年額130万年ほど受け取れるため、生活費にはギリギリ足りるでしょう。
老後の備えはどうしよう?(国民年金・厚生年金)
老後の備えは「老齢年金」で備えます。
教員は
- 国民年金
- 厚生年金
で老後に備えています。生活するだけなら、十分に足りる額(年間200万円程度)が支給されます。
年金制度なんてなくなっていくんじゃないの?
年金制度が改悪されていくのはあり得るけど、完全になくなるっていうのは考えられないだろうね!
介護が必要になったらどうしよう?
介護の備えは「介護保険」で備えます。40歳から加入することになり、誰もが可能性のある介護リスクに備えます。
- 40歳から介護保険に加入
- 65歳以降で要介護状態になったら保険が適用
- 介護サービスが1割負担で受けられるようになる
もし介護が必要になると、介護サービスの自己負担額が1割になるため、貯金で対応が可能になります。
ほとんど公的保険でカバーされている
教員は、保険が必要になるほとんどの場面でしっかり保険が適用されています。
保険について考えなくても、ある程度カバーされているのはすごいね!
本当にね!その分、結構な額を保険料として、支払っているのは間違いないけどね!
まずは、給与明細を確認し、自分もきっちり保険料を支払っており、保険に加入しているという実感を持ちましょう!
貯金で備える
公的保険がしっかりしているとわかっていても、保険に入りたくなるのではないでしょうか?
それは、「貯金で備える」という選択肢を排除しているからです。
「貯金で備える」という選択肢を排除すると、
- 医療保険があるって言っても、20,000円自己負担になるじゃないか!
- 自動車が壊れて修理に50,000円かかったじゃないか!
- 公的保険だけでは入院中の食費がないじゃないか!
と、思ってしまうでしょう。
全部、貯金で備えます!
保険は生活が破綻するリスクに備えるものであり、生活が破綻しないものに関しては「貯金」で備えればOKです。
損害の費用を「0」にしたくなるから、保険に入ってしまうんです。
損害を「0」にしようと思うと、
- 家電保障
- iPhoneの保険
- 車両保険
- 医療保険
など、全部に入ると保険貧乏になります。
破産しないほどの金額は、貯金で備えましょう!貯金は、公的保険の次の「第2の保険」なんです!
貯金がそんなにないんだよ!
そういう人は、家計を見直した方がいいかもしれないですね!
貯金ができない人のためにお金を貯める情報も配信しています。→お金を貯める記事一覧
教員に必要な民間保険・不要な民間保険
じゃあ、教員には全く民間の保険が必要ないの?
教員にも必要な保険と不要な保険があります!
教員に必要な民間保険
教員に必要な保険は、以下の3つです。
- 火災保険
- 自動車保険の対人・対物保障
- 小さい子どもの教育費のための生命保険
などは、民間の保険に入ったほうがいいでしょう!
どうしてこれらは公的保険でカバーされていないの?
自動車や小さい子どもの大学費用なんかは、みんなに当てはまることじゃないからだよ!
自動車を持たない人は、自動車で人をひいてしまうリスクがないため、自動車保険に入る必要はありません。
つまり、自動車を持っている人みんなで、事故のリスクに備えようということです!
教員に不要な民間保険
教員は保険が手厚いという話をしました。教員にほとんどの保険は必要ないということです。
教員に不要な保険は、教員に必要な保険以外の保険です。
それ以外は、必要そうに見せかけられるだけで、ほとんど必要ありません。
不要な保険に入るお金で、現在の自分や家族の生活がもう少し良くなるかもしれません!
終わりに
今日のまとめです。
- 保険とは確率が低い大損害にみんなで備えるもの
- 公的保険でだいたいカバーできる
- 民間の保険が必要な場面は3つ
保険は感情に訴えかけてくる商品です。そのため、理屈で理解する必要があります。
理屈と数字で判断できるようになれば、自ずと「公的保険」と「貯金」がいかに最高かが理解できます。