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「ロイロノートのスライドを、もっとおしゃれにしたい」。そう思って、この記事にたどり着いたのだと思います。
やり方はあります。この記事でも紹介します。ただ、その前に一つだけ聞いてください。そのおしゃれ、本当に必要でしょうか。
私は現役の教員で、ロイロノートを日常的に使っています。そのうえで正直に言うと、ロイロノートを無理におしゃれにすることには、あまり意味を感じていません。おしゃれにしようとするから、教員はいつまでも帰れないのだとも思っています。
この記事では、ロイロノートのスライドをおしゃれにする具体的な方法と、そもそもどこに力を入れるべきかを、現場の感覚でお伝えします。
ロイロノートのスライドをおしゃれにする方法
先に、ロイロノートのスライドをおしゃれにする方法そのものをお伝えします。やること自体は、とても単純です。
色つきのカードに白い文字を乗せる
ロイロノートのスライドを手っ取り早くおしゃれに見せたいなら、色のついたカードに白い文字を乗せるのが一番簡単です。赤いカード、青いカード、緑のカードを用意して、そこに白字で言葉を置く。これだけで、白背景に黒文字のカードよりずっと締まって見えます。
特別なデザインの知識はいりません。カードの色を変えて、文字色を白にする。ロイロノートの中だけで完結する範囲では、これが最も費用対効果の高いやり方です。逆に言えば、ロイロノート単体でできる装飾は、この程度が現実的な上限だと考えておいたほうがいいです。
凝った配置や、フォントの作り込みまでやろうとすると、途端に時間が溶けていきます。まずはこのシンプルな方法を押さえたうえで、次の章の話も読んでみてください。
色の使い分けに厳密なルールはありませんが、決めておくと生徒が理解しやすくなります。目安はこの程度で十分です。
- 赤いカード:注意点や、特に覚えてほしいところ
- 青いカード:基本の説明や、落ち着いて読ませたいところ
- 緑のカード:補足や、余談として添えるところ
ロイロノートを無理におしゃれにするのはおすすめしません
やり方を紹介しておいて何ですが、私はロイロノートを無理におしゃれにすることを、あまりおすすめしません。理由を正直に書いておきます。
おしゃれさは生徒のやる気に直結しない
日常的にロイロノートを使ってきた実感として、スライドがおしゃれであることが、生徒のやる気を引き出すわけではありません。見た目が整っていると気持ちはいいのですが、それで授業の中身が伝わりやすくなるかというと、そこは別の話です。
もちろん、デザインに世界観を持たせて、その先生らしさを出すという楽しみ方はあります。それ自体を否定はしません。ただ、限られた時間の中で最初に手をつけるところかというと、僕ならそこには力を入れません。おしゃれさは、あくまで余力があればの話です。
「おしゃれにしなければ」という気持ちが、かえって教員の首を絞めていないか。まずはそこを一度、立ち止まって考えてみてほしいと思います。
ロイロノートの中だけで凝るのは手間がかかる
技術的な面でも、ロイロノートの中だけでデザインを作り込むのは、正直に言って骨が折れます。カードと手書きで一つずつ整えていくことになり、フォントも自由には選べません。凝ろうとするほど、時間ばかりかかっていきます。
私の結論としては、ロイロノートの中で本格的なデザインをするのは、やめておいたほうがいいというものです。そこは道具の得意な部分ではありません。見た目を本気で整えたいなら、次の章で紹介する方法に切り替えたほうが、はるかに早くてきれいに仕上がります。
ロイロノートでおしゃれにしたいならPDF化がおすすめ
どうしてもロイロノートのスライドをおしゃれにしたい。そういうときは、ロイロノートの外で作ってから持ち込むのが、いちばん簡単できれいです。
パワーポイントやCanvaで作ってPDFにする
おすすめは、PowerPointやCanvaでスライドを作り、それをPDFにしてロイロノートに読み込む方法です。使い慣れたツールでレイアウトもフォントも自由に組めますし、仕上がりはロイロノート単体とは比べものになりません。作ったPDFをロイロノートに取り込めば、そのまま授業で配れます。
最近は、AIでスライドの土台を作ってしまう手もあります。ClaudeやNotebookLM、ChatGPTの画像生成などを使えば、たたき台は短時間で用意できます。それを整えてPDFにするのが、今のところ一番手軽でおしゃれな作り方だと感じています。
AIで教員の仕事を減らす発想については、所見づくりを例にした記事でも詳しく書いています。
https://kyoinblog.com/syoken/
PDF化には書き込めなくなる落とし穴がある
ただし、PDF化には見落としがちな落とし穴があります。PDFにしたカードには、生徒がそのまま書き込めません。書かせたい場合は、生徒が新しいカードを別に用意することになり、その分だけ手間が増えます。
さらに、手書きで書かせた内容は、あとからロイロノートで集計や比較がしにくくなります。見た目を優先してPDFにした結果、生徒の学習の記録が扱いづらくなる。ここは事前に知っておいてほしい点です。おしゃれさと、授業での使い勝手は、必ずしも両立しないということです。
ロイロノートのスライドで力を入れるべきところ
では、ロイロノートのスライドで本当に力を入れるべきところはどこか。私の答えは、おしゃれさではなく、もっと地味な部分にあります。
教科ごとや先生ごとに色を決める
凝ったデザインの代わりにおすすめしたいのが、教科ごと、あるいは先生ごとに色を決めておくことです。社会科はこの色、数学はこの色、というように色を固定するだけで、生徒は一目でどの授業のカードかを把握できます。
これは見た目のためというより、生徒がカードを整理しやすくするための工夫です。おしゃれに凝るよりも、こうした一貫性のほうが、実際の授業では効いてきます。色を一つ決めるだけなので、時間もかかりません。
ワンポイントのマークでその先生らしさを出す
もう一つ、手軽で効果があるのが、ワンポイントのマークを入れることです。カードの隅に決まった印を一つ置くだけで、「あの先生のカードだ」とわかるようになります。凝ったデザインを毎回作り込まなくても、その先生らしさは十分に出せます。
おしゃれさを追いかけて一枚ずつ作り込むより、色とワンポイントのルールを最初に決めてしまうほうが、結果的にまとまりのあるスライドになります。労力は最小限で、生徒にとっての見やすさは上がる。ここに力を入れるのが、私の考える正解です。
ロイロノートの一番の価値は提出箱
そもそも、なぜロイロノートでスライドを作るのか。ここを整理すると、おしゃれさに悩む必要がそれほどないことが見えてきます。
見せるだけならパワーポイントで足りる
身も蓋もない話ですが、スライドを見せるだけなら、PowerPointで十分です。投影して説明するだけの用途なら、わざわざロイロノートを使う理由はありません。作り慣れたツールで作ったほうが、見た目もきれいに仕上がります。
それでも私たちがロイロノートを使うのは、見せるためではなく、生徒に提出させられるからです。ロイロノートには提出箱があり、生徒が作ったカードを集めて、その場で共有したり比較したりできます。これは投影用のツールにはない機能です。
| 用途 | 向いている道具 | 理由 |
|---|---|---|
| 投影して見せるだけ | PowerPoint | レイアウトもフォントも自由で仕上がりがきれい |
| 生徒に配って書かせる | ロイロノート | 配布と回収が一つの流れで完結する |
| 提出させて共有する | ロイロノート | 提出箱で集めて その場で比較できる |
| 見た目を作り込みたい | PowerPointやCanvaで作りPDF化 | ロイロ単体より速くきれいに整う |
提出させるならロイロノートでPDFに落とす
私は、ロイロノートの一番の価値は提出箱だと考えています。生徒に提出させる前提があるなら、スライドはロイロノートに取り込んでPDFとして扱うのが確実です。配って、書かせて、集める。この一連の流れがロイロノートの中で完結するのが、最大の強みです。
だからこそ、力を入れるべきは提出箱をどう使うかであって、カードをどれだけおしゃれにするかではありません。道具の一番おいしいところを使い、見た目はほどほどに。これが、日々の授業を回すうえで現実的なバランスだと感じています。
ロイロノートのスライドに関するよくある質問
ロイロノートだけでおしゃれなスライドは作れますか
色つきカードに白文字を乗せる程度なら作れますが、それ以上の作り込みは苦手です。フォントも自由に選べないため、本格的に整えたいならPowerPointやCanvaで作ってPDF化するほうが早くてきれいです。
PDFにしたスライドに生徒は書き込めますか
書き込めません。書かせたい場合は生徒が別のカードを用意する必要があり、手間が増えます。手書きの内容はあとで集計しにくくなる点も、事前に知っておくと安心です。
ロイロノートとパワーポイントはどう使い分ければいいですか
見せるだけならPowerPoint、生徒に提出させるならロイロノートが目安です。ロイロノートの強みは提出箱にあるので、集めて共有する場面で使うと役割がはっきりします。
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まとめ|ロイロノートはおしゃれより提出箱
ロイロノートのスライドをおしゃれにする方法と、そこにどこまで力を入れるべきかをお伝えしました。最後に整理します。
ロイロノートの中だけでおしゃれにするなら、色つきカードに白文字が現実的な上限です。本気で見た目を整えたいなら、PowerPointやCanvaで作ってPDF化するのが早くてきれいですが、生徒が書き込めなくなる点には注意してください。
そして何より、力を入れるべきはおしゃれさではありません。教科や先生ごとの色分けとワンポイントで十分です。ロイロノートの一番の価値は提出箱にあります。見た目はほどほどにして、集めて共有する強みを使い倒す。それが、授業を軽く回していくための私の結論です。