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テストを作る時間は、教員の仕事の中でもかなり重いほうです。
問題を考え、配点を決め、解答を作り、印刷して確認する。しかも定期テストは年に何度も来ます。
ここも、いまはほとんどAIに任せています。ゼロから問題を考えてもらうのではありません。手元にある教科書やプリント、過去問から抽出させるという使い方です。
この使い方ができるかどうかで、テスト作成の負担はまったく変わります。
この記事では、実際の指示の出し方と、絶対に自分でやらなければいけない工程を書きます。
テスト作成でAIに任せられるのは抽出です
まず、任せ方の考え方からです。創作ではなく、抽出だと考えてください。

手元の教材から問題を作らせます
いま使っているのは、手元のファイルを読める形のAIです。Claude CodeやCodexのように、フォルダの中を探せるものを指します。
これができると、使い方が一段変わります。フォルダの中から教科書を探し出す。授業で配ったプリントを探し出す。そのうえで、そこから問題を作らせます。
つまり、自分が授業でやった範囲から出題されることになります。ネットで拾った問題を貼るのとは、まったく別物です。
過去問から抽出させるのがいちばん速いです
もっと効くのが、過去問から作らせる方法です。
「今までの過去問の中から何本か作ってください」と指示します。すると、出題の傾向を保ったまま問題が出てきます。難易度も、これまでの流れから外れません。
さらに具体的な指示もできます。たとえば「ランダムに抽出された200問のうち、10問を取り出してほしい」。こういう頼み方をすると、偏りのない小テストが一瞬で用意できます。
小テストのように数をこなすものほど、この方法が効きます。毎回ゼロから考える必要がなくなります。
テストをAIに作らせるときの指示のしかた
具体的な言い方を書きます。
リストで何本か出させてから選びます
私がよくやるのは、まず候補を多めに出させて、そこから選ぶという進め方です。
「この範囲からリストを何本か作ってください」と頼みます。出てきたものを見て、使えるものを選び、使えないものを外す。判断は自分がして、生成だけ任せるという形です。
これがいちばん現実的だと思っています。問題の良し悪しは、その生徒たちを見ている自分にしか判断できません。逆に言えば、候補を並べる作業は任せていい部分です。
範囲と難易度は具体的に伝えてください
指示があいまいだと、使えないものが出てきます。範囲と難易度は具体的に伝えてください。
範囲は、単元名だけでなく教科書のページやプリントの回で指定できると確実です。手元のファイルを読ませているなら、そこを指定するのがいちばん早いです。
難易度は、過去問を基準にするのが簡単です。「これまでの定期テストと同じくらいの難易度で」と伝えれば、極端なものは出てきません。
テストをAIに任せてはいけない工程
ここが最重要です。任せてはいけない工程が、はっきりあります。

正答の確認は必ず自分でやってください
正答は、必ず自分で解いて確認してください。
AIは、正答を間違えます。私が実際に見つけた間違いのひとつが、これです。問題文はきれいなのに、解答が違っている。読み流すと気づきません。
テストの正答が間違っていたら、どうなるか。採点が全部やり直しになります。生徒にも保護者にも説明が要ります。その手間を考えたら、確認の10分は安いです。
だから、出てきた問題は自分で解いてください。それが最後の砦になります。
出題範囲のずれも確認してください
もうひとつが、範囲のずれです。
授業でやっていない内容が混ざることがあります。教科書には載っているが、今回は扱わなかった。そういう部分から出題されてしまうと、生徒には理不尽です。
自分の授業でどこまでやったかを知っているのは自分だけです。ここは属人性の高い情報なので、AIには判断できません。
生徒の情報は入力しないでください
生徒が特定できる情報は入力しないでください。文部科学省の方針と同じです。
テスト作成では、生徒の答案を扱う場面が出てくることがあります。氏名やクラス、出席番号は入れずに済みます。分析したいなら、点数だけを渡せば足ります。
そして、勤務先のルールを必ず確認してください。使ってよいツールも、入力してよい情報の範囲も、学校や自治体によって違います。
テストを速く作るには作り方から変えてください
最後に、AI以前の話も書いておきます。
採点しやすいテストは作り方で決まります
採点の時間を減らしたいなら、採点の工夫ではなくテストの作り方を変えるほうが効きます。
記述の量、解答欄の配置、配点の刻み方。ここで採点時間はかなり変わります。この話は教員が採点を効率化する方法は『作り方』にあったに詳しく書きました。
AIに問題を作らせるときも、採点しやすい形式で作ってほしいと伝えられます。最初から指定しておけば、作成と採点の両方が軽くなります。
テストは資産として残してください
そして、作ったテストは必ず残してください。
過去問が溜まっていれば、来年からはそこから抽出できます。年を追うごとに、テスト作成は軽くなっていきます。
逆に、毎年その場で作って捨てているなら、いつまでも同じ負担が続きます。残すこと自体が時短です。
まとめ テストはAIで作れます
大事なところをまとめます。
テスト作成でAIに任せるのは、創作ではなく抽出です。手元の教科書やプリント、過去問から作らせてください。「200問から10問を取り出して」といった指示もできます。
指示は候補を多めに出させて、自分で選ぶ形が現実的です。範囲と難易度は具体的に伝えてください。
そして、任せてはいけない工程が3つあります。
正答の確認。必ず自分で解いてください。AIは正答を間違えます。出題範囲のずれ。授業でどこまでやったかを知っているのは自分だけです。そして生徒の情報の入力です。
最後に、テストは残してください。過去問が溜まるほど、来年が軽くなります。
お勤めの学校や自治体に、生成AIの取り決めがある場合はそちらを優先してください。 使ってよいツールと、入力してよい情報の範囲は、学校ごとに違います。
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