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「教員って、有給取れないんでしょう」
よく言われます。私の答えははっきりしています。普通に取れます。
年間で30日ほど。空気が悪くなったこともありません。特別な根回しをしているわけでもありません。
では、なぜ取れないと感じている人が多いのか。理由は、たぶんひとつです。
自分が行かないと回らない、と思っているからです。
厳しく聞こえるかもしれません。ただ、これは責任感の裏返しでもあります。この記事では、実際の取り方、何日前に言えばいいのか、そして取れないと感じている人が何を勘違いしているのかを書きます。
教員の有給は普通に取れます
まず実態からです。取れます。

有給を取るときの空気は特にありません
私の実感では、年間30日ほど取れています。そして、取るときの空気は特にありません。
嫌な顔をされたことも、あとで何か言われたこともありません。普通に申請して、普通に休みます。それだけです。
もちろん学校によります。取りにくい雰囲気の職場は実際にあると思います。ただ、「教員だから取れない」という一般論は正しくありません。少なくとも私の周りでは、取っている人は普通に取っています。
有給を取るときは上長に伝えるだけです
手続きも複雑ではありません。普通に「有給を取りたい」と伝えるだけです。
誰に伝えるかは学校によって変わります。事務長の場合もあれば、時間割を組んでいる教務の場合もあります。私立でシステム化されていればシステムで申請します。部署単位で動く学校なら、学年主任や自分の上長に伝えます。
つまり、自分の学校で誰に言えばいいかを知っておけば、それで終わりです。分からなければ、着任時に聞いておいてください。これだけのことで、心理的なハードルはかなり下がります。
教員が有給を取るときの空気が悪くなる条件
とはいえ、空気が悪くなる場合もあります。条件がはっきりしています。
直前に言うと空気が悪くなります
急に言うと、さすがに空気が悪くなります。当たり前の話です。
授業をどうするか、部活をどうするか、その日の当番はどうするか。誰かが動かなければいけないからです。前日に言われれば、調整する人の予定が崩れます。
では何日前ならいいのか。私の感覚では1週間前です。5日前でも大丈夫だと思います。この程度の余裕があれば、時間割の調整は十分に間に合います。
日付が決まった時点で伝える。これが一番きれいです。取ると決めたのに黙っていて、直前に言うのがいちばん角が立ちます。
誰かの仕事が増えるときは配慮が要ります
もうひとつの条件が、自分が休むことで誰かの仕事が増えるときです。
締め切りが迫った仕事を抱えたまま休めば、誰かが引き受けることになります。行事の直前も同じです。そこは配慮したほうがいい、というだけの話です。
逆に言えば、仕事が回る状態を作ってあるなら、遠慮する理由はありません。普段の働き方が、休みやすさを作ります。
体調不良なら理由は要りません
急に休む場合はどうか。「体調不良なので休みます」と言うだけです。
それ以上の説明は要りません。詳しく症状を伝える必要も、申し訳なさを表明する必要もありません。体調が悪いときに休むのは、当然のことです。
休んだ日の仕事は、その日にいる人が回してくれます。自習にしたり、補教に入ってもらったり。急なことなので完璧にはいきませんが、それで学校が止まることはありません。
教員が有給を取るときの授業はどうなるのか
いちばん気になるのが授業だと思います。自習か補教かのどちらかです。
補教にできるなら補教にしてください
なるべく補教にする、というのが基本です。他の先生に入ってもらう形です。
理由は単純で、そのほうが授業として成立するからです。自習だと、その1時間は進みません。生徒にとっての損が小さいのは補教です。
ただし、補教は他の先生の空き時間を使うことになります。お願いする以上、自分も引き受ける。この往復があるから成り立っています。
自習にしていい場面もあります
一方で、自習にしていい場面もあります。
補教の先生を探すのに手間がかかりすぎるとき。急に決まって調整する時間がないとき。そういうときは自習で構いません。
自習にするなら、やることを明確に用意しておいてください。プリント、課題、進める範囲。これがあるかないかで、その1時間の意味がまったく変わります。準備さえしておけば、自習は手抜きではありません。
有給が取れないと感じている人が勘違いしていること
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

自分が行かないと回らないと思い込んでいます
取れないと感じている人が持っている前提は、これです。自分が行かないといけない。
そんなことはありません。あなたが1日行かなかったとしても、学校には何の影響もありません。
冷たく聞こえるかもしれません。ただ、これは学校がそう作られているからです。誰か一人が休んでも回るように、補教の仕組みがあり、複数人で分掌を持っています。一人に依存する設計にはなっていません。
「私がいないと回らない」と感じるのは、責任感の裏返しです。まじめな人ほどそう思います。ただ、その感覚は少しだけ実際より大きい。回らないと感じるのは、あなたが真剣に働いている証拠であって、事実とは別の話です。
空気が悪くなるのは一部の人の声が大きいだけです
もうひとつの思い込みが、空気が悪くなるというものです。
実際に休んでみると分かりますが、多くの人は何も気にしていません。自分の仕事をしていますし、他人の休みをいちいち追いかけていません。
では、なぜ悪い空気があるように感じるのか。声の大きい少数の人が、目立つからです。
その人たちが全体を代表しているわけではありません。大多数は黙って普通に働いています。ただ、黙っている人の存在は見えないので、声の大きい人の意見が全体の空気に見えてしまう。職員室の人間関係全般については職員室での人間関係を三段階で改善する立ち回り方に書きました。
休める状態を作るのは普段の働き方です
最後に、身も蓋もないことを書きます。休みやすさは、休む日ではなく普段作られます。
仕事が回っている人が休むと、周りは「どうぞ」となります。溜め込んでいる人が休むと、そのしわ寄せが誰かに行きます。この違いは、休む当日にはどうにもなりません。
だから、有給を取りたいなら、まず仕事を終わらせられる状態を作ってください。それが一番確実な方法です。仕事を終わらせることが人間関係の解決になる話は職員室の人間関係を良好にするたった1つの方法にも書きました。
教員が使えるのは有給だけではありません
最後に、他の休暇についても触れておきます。
忌引や結婚休暇や育休も普通に使えます
忌引も、結婚休暇も、育休もあります。周りで使っている人を見てきましたし、私自身も使ったことがあります。
これらは有給とは別枠の制度です。知らないと使いそびれます。とくに若い先生は、そもそも制度があることを知らないまま過ごしていることがあります。
自分の学校の規程を一度は読んでおいてください。何が使えるかを知っているかどうかで、いざというときの選択肢が変わります。
制度は知っている人だけが使えます
制度の話は、教えてもらえるとは限りません。聞かれなければ説明されないものもあります。
有給の日数、繰り越しの扱い、他の休暇の条件。これは自分で確認するしかありません。事務室で聞けば教えてもらえます。それだけのことで、使える選択肢が増えます。
知らないまま働き続けるのが、いちばんもったいないと思っています。
まとめ 教員の有給は普通に取れます
大事なところをまとめます。
教員の有給は普通に取れます。私の場合、年間30日ほど。取るときの空気も特にありません。上長に伝えるだけです。
空気が悪くなる条件は決まっています。直前に言うことと、自分が休むことで誰かの仕事が増えること。この2つだけです。1週間前に伝えれば問題ありません。
授業はなるべく補教に。難しければ自習でも構いませんが、やることを用意しておいてください。
そして、取れないと感じている人へ。あなたが1日行かなかったとしても、学校には何の影響もありません。学校は、誰か一人が休んでも回るように作られています。回らないと感じるのは、あなたが真剣に働いている証拠です。
空気が悪くなるというのも、声の大きい少数の人が目立っているだけです。多くの人は気にしていません。
休みやすさは、普段の働き方が作ります。仕事が回る状態を作れば、遠慮なく休めます。
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