保護者向けの案内文はAIで作れる。過去の文書をお手本にする

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保護者向けの案内文はAIで作れる。過去の文書をお手本にする

保護者に出す文書は、地味に時間を食います。

行事の案内、持ち物のお知らせ、日程変更の連絡。どれも短いのに、書き出すと手が止まります。失礼がないか、抜けがないか、学校の文書として整っているか。気を使う要素が多いからです。

ここもAIで作れます。しかも、この領域はかなり得意です。

理由は単純で、保護者向けの文書には型があるからです。型があるものは、AIの独壇場になります。

この記事では、実際のやり方と、文書だからこそ気をつけるべきことを書きます。

保護者向け文書はAIが得意な領域

まず、なぜ得意なのかから書きます。

図解:保護者向け文書がAIに向く理由。型が決まっている文書は、AIの独壇場

保護者向けの文書には型がある

学校が出す文書は、形式がほぼ決まっています。

日付があり、宛名があり、あいさつがあり、本題があり、連絡先がある。この構造から大きく外れることはありません。

型が決まっているものは、AIがいちばん得意とするところです。ゼロから発想する必要がなく、埋めていけばいいからです。

逆に言えば、人間が時間をかける価値も低い部分です。構造を組み立てる作業に、教員の専門性は要りません。

過去の文書を読ませるのがいちばん速い

そのうえで、いちばん効くやり方があります。過去の文書をフォルダに置いておいて、それを読ませることです。

「保護者向けの案内文をフォルダに置いてあります。同じようなものを生成してください」。この頼み方をすると、その学校の書きぶりに合ったものが出てきます。

学校ごとに、微妙な言い回しの慣習があります。締めの言葉、敬称の使い方、日付の書き方。過去の文書を読ませれば、そこが自動的にそろいます。

Wordの文書も同じです。プリントの体裁ごと真似させられるので、そのまま印刷できる形で出てきます。

保護者向け文書をAIで作る手順

具体的な進め方を書きます。

過去の文書をフォルダにためる

準備は、これだけです。過去に出した保護者向け文書を、ひとつのフォルダにまとめておく。

行事案内、日程変更、集金のお知らせ、懇談会の案内。種類ごとに揃っているほど、精度が上がります。

このフォルダは、一度作れば毎年使えます。年を追うごとに資産になります。

手元のファイルを読めるAIを使う

そのうえで、手元のファイルを読める形のAIを使ってください。Claude CodeやCodexのように、フォルダの中を探せるものです。

チャット形式のAIでも作れますが、毎回過去の文書を貼り付ける手間がかかります。フォルダごと読ませられるなら、そのほうが圧倒的に速いです。

同じ考え方は学習指導案はAIで作れるでも使っています。学校のパソコンに入れられない場合は、家のパソコンで作って持ち込む形になります。

伝えるのは中身だけで足りる

指示は簡単です。伝えるのは中身だけです。

いつ、何があって、何を持ってきてほしいのか。誰に連絡すればいいのか。この情報さえ渡せば、形は勝手に整います。

文体を指定する必要もありません。過去の文書に合わせてくれるからです。ここが、過去の文書を読ませる最大の利点です。

案内文1通が、30分から2分になった

数字で書いておきます。私は以前、保護者向けの案内文を1通作るのに30分ほどかけていました。いまは2分です。

差がどこで生まれているかというと、文章を考える時間が消えたからです。型は決まっているので、考えていたのは「どう書き出すか」だけでした。そこを渡しました。

案内文くらい、自分で書いたほうが早い気もします

つくね
つくね

型が決まっているものほど、渡す効果が大きいです。考えていたのは書き出しだけだったと、あとで気づきました。

材料は、自分で書き直さなくていい

ここがいちばん誤解されているところだと思います。

AIに渡す材料は、自分で整えた文章である必要がありません。手元にある資料を、そのまま渡せば足ります。

私の例で書きます。部活の遠征で保護者向けの案内を出すとき、旅行会社から届いた案内書を見て日程と費用を決めます。その案内書を、そのまま材料として渡します。

自分で「日時は◯月◯日、集合は◯時、費用は◯円」と打ち直しません。

打ち直す工程そのものが、間違いの発生源だからです。

このあとに「日付と時間は必ず確認する」と書きますが、いちばん効く対策は、確認を丁寧にすることではありません。打ち直す回数をゼロにすることです。人は、見ながら写すときに間違えます。

打ち直さないと、体裁が整わないのでは

つくね
つくね

整えるのは向こうの仕事です。こちらは、元の資料をそのまま渡すだけで大丈夫です。

チャット型のAIでやるなら、この手順

ここまでは「フォルダを読めるAI」の前提で書きました。ChatGPTのようなチャット型でも、同じことはできます。手間が増えるだけです。

そちらから始める方のために、手順を書いておきます。

手順1. 過去の案内文を2〜3通、貼る

去年の同じ行事の案内文があれば、それがいちばんです。無ければ、種類の違うもので構いません。型を掴ませるのが目的です。

手順2. 型を言語化させる

上の文章は、私が勤務する学校で保護者にお配りしている案内文です。
この学校の案内文の型を、次の観点でまとめてください。
・冒頭の挨拶の書き方
・日時・場所・持ち物の並べ方
・お願いごとの書き方
・結びの文
・宛名と差出人の書き方

まとめたら、以降はこの型で書いてください。

ここを飛ばすと、出てくる文章が急によそ行きになります。

毎回この作業をするんですか

つくね
つくね

チャット型だと毎回です。そこが面倒になったら、フォルダを読める形に移ってください。

手順3. 一次資料を貼って、中身だけ伝える

次の資料をもとに、保護者向けの案内文を作ってください。

【資料】
(旅行会社の案内書・行事の要項などを、そのまま貼る)

【伝えたいこと】
・◯月◯日に遠征に行くこと
・集合と解散の時間
・持ち物
・費用と集金の方法

【条件】
・A4で1枚に収める
・日時と金額は、資料に書いてある数字だけを使うこと。書いていない数字は「要確認」と書くこと

最後の1行が効きます。「書いていない数字は要確認と書く」と先に指示しておくと、AIが勝手に埋めるのを防げます。

この1行が無いと、集合時間が書かれていない資料から、それらしい時間が出てきます。空欄のまま出てきたほうが、はるかに安全です。

勝手に埋めるのが、いちばんこわいです

つくね
つくね

そこは指示で防げます。「書いていない数字は要確認と書く」の一行だけ入れてください。

文体は、2つだけ見れば直ります

「最後は自分で確認しましょう」とよく言われますが、何を見るのかが書かれていないことが多いです。

事実の確認は、このあとの章に書きます。文章のほうは、2つだけ見れば足ります。

  • 誇張表現(「大変お世話になっております」の連発、過度な恐縮)
  • 「AではなくB」の構文(「単なる◯◯ではなく、△△です」)

この2つが、いわゆる「AIっぽさ」の正体です。ここだけ自分の言葉に直せば、だいたい読める文章になります。

保護者向けの文書は、淡々としているほうが読まれます。丁寧に寄せすぎると、かえって何が言いたいのか分からなくなります。

保護者向けだと、つい丁寧にしすぎます

つくね
つくね

気持ちは分かります。ただ、読む側は日時と持ち物を探しているので、そこが見つけやすいほうが親切です。

速くなった時間を、通数に使わない

ひとつだけ、注意を書いておきます。

作るのが速くなると、作らなくていいものまで作りたくなります。

2分で出せるからといって出す文書を増やすと、保護者の読む量が増えるだけです。読む量が増えると、本当に読んでほしいものが埋もれます。

速くなったら、たくさん出したくなりそうです

つくね
つくね

そこが落とし穴です。通数を増やすと、大事な1通が読まれなくなります。

速くなった時間は、出す通数を増やすためではなく、他のことに使ってください。

設定の方法は、noteにまとめました

この記事では、フォルダを読めるAI(Claude Code)を前提にしたやり方と、チャット型でのやり方を書きました。

設定の手順だけは、この記事では書きません。長いからです。アカウントを作る、Claude Codeを入れる、フォルダを用意する、最初に渡す指示を書く。順番どおりにやれば難しくありませんが、記事1本には収まりません。

そこだけ、noteにまとめました。画面の写真つきで、上から順にやれば動くところまで書いています。

上に書いたチャット型のやり方だけでも、30分が数分になります。まずはそちらを試してみて、物足りなくなったら覗いてみてください。

保護者向け文書で必ず自分が確認すること

ここが最重要です。文書は残るので、間違いの重さが違います。

図解:保護者向け文書で必ず自分が見るところ。AIは、日付を平気で間違えます

日付と時間は必ず確認する

日付の間違いは、実際に起きます。私が見つけたことがあります。

保護者向けの文書で日付が違っていたら、どうなるか。その日に来る家庭と来ない家庭が出ます。訂正の連絡をもう一度出すことになり、信頼にも関わります。

だから、日付、曜日、時間、場所。この4つは必ず自分の目で確認してください。もとの情報と照らし合わせる工程を飛ばさないでください。

事実と違う説明が混ざることがある

もうひとつ、事実と違うことが自然な文章で書かれることがあります。

こちらが伝えていない持ち物が追加されている。実施しない内容が書かれている。それらしく書かれているので、読み流すと気づきません。

対策は、自分が渡した情報だけが書かれているかを見ることです。増えているものがあれば、それは事実ではありません。

生徒の個人情報は入力しない

生徒が特定できる情報は入力しないでください。文部科学省の方針と同じです。

保護者向け文書では、個別の連絡を作る場面もあると思います。そのときも、氏名やクラス、家庭の事情は入れずに済みます。「この生徒」で作って、名前はあとから自分で入れれば足ります。

そして、勤務先のルールを必ず確認してください。文書は外に出るものなので、扱いに決まりがある場合があります。

保護者向け文書は義務ではない

最後に、少し別の角度から書きます。

文書のやり取りは教員の義務ではない

連絡帳やメールの返信について、義務だと思い込んでいる人が多いと感じます。

即座に返さなければいけない。何時であっても返さなければいけない。そう思い込むと、勤務時間の外まで削られていきます。

まず教員の側が、義務ではないと知っておいてください。そのうえで、できる範囲で丁寧に対応する。この順番です。

学校の運用として決めるのがいちばん丁寧

個人で抱えるより、学校として決めてしまうほうが早いです。

いつ返すのか、どこまで対応するのか。学校の運用として定まっていれば、保護者にも自然に伝わります。個人が善意で頑張るほど、基準が人によってばらつきます。

そのばらつきが、次のクレームを生みます。運用として決めることが、結局いちばん丁寧な対応になります。保護者対応そのものの考え方は教員が保護者対応で意識すべきことは保護者のケアだったにまとめました。

まとめ 保護者向け文書はAIで作れる

大事なところをまとめます。

保護者向けの文書は、AIがいちばん得意な領域です。型が決まっているからです。

いちばん速いやり方は、過去の文書をフォルダに置いて読ませること。「同じようなものを作ってください」と頼めば、その学校の書きぶりに合ったものが出てきます。文体を指定する必要もありません。

伝えるのは中身だけで足ります。いつ、何があり、何を持ってくるのか。形は勝手に整います。

そして、必ず自分で確認するのは次の点です。日付・曜日・時間・場所。そして自分が渡した情報以外が混ざっていないか。文書は残るので、間違いの重さが違います。

最後に。文書のやり取りは教員の義務ではありません。個人で抱えず、学校の運用として決めてください。それがいちばん丁寧な形になります。

お勤めの学校や自治体に、生成AIの取り決めがある場合はそちらを優先してください。 使ってよいツールと、入力してよい情報の範囲は、学校ごとに違います。

あわせて読みたい

ここまでの内容を、学校の仕事ぜんぶに広げたものをnoteにまとめました。
実際に私が現場で使っている手順と、そのまま使えるプロンプトが入っています。

学級通信の2時間が、10分になります

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