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「早く帰ったほうがいい」という話は、このサイトで何度も書いてきました。
ただ、具体的に1日をどう回しているかは書いていませんでした。考え方だけ読んでも、明日の動きは変わりません。
この記事では、私が実際にやっている1日の回し方をそのまま書きます。特別な能力は要りません。順番を変えるだけです。
先に、いちばん大事なところを書いておきます。減らすのは「かかる時間」ではなく、抱えている仕事の「数」です。 ここを取り違えると、いくら効率化しても楽になりません。

出勤して最初の1時間にやることは2つだけ
朝いちばんにやるのは、メールの整理と、AIに今日やることを喋ることです。
メールは、開いて処理するのではなく整理します。返すもの、返さなくていいもの、あとで見るもの。ここで分けておかないと、1日中メールに引っ張られます。
もう一つが、AIに今日やらなあかんことを、ぶわーっと喋ることです。頭の中にあるものを全部出してしまう。書き出すのではなく、喋る。これが速いです。
この2つで、その日に抱えている仕事の数が見えます。見えないまま動き始めると、優先順位を考えるだけで時間が溶けます。
空きコマと昼休みは、迷わず仕事に使う
空きコマは、その時にやるべき仕事をします。順番は決めていません。
昼休みも仕事をしています。ここで休まないと持たない、という感覚は私にはありません。早く帰るほうが休めるからです。
このあたりは好みが分かれると思います。ただ、昼休みに30分仕事をすれば、放課後の30分が消えるというのは事実です。どちらで取るかというだけの話です。
放課後は、5分で終わるものから片付ける
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
放課後に仕事が10個残っているとします。多くの人は、重いものから手をつけます。あるいは、締め切りが近いものから。
私は逆です。いまからやって5分で終わるなら、それを先にやります。
理由は、仕事の「数」が増えると考える仕事が増えるから
仕事が20個、40個と増えてくると、その優先順位を考えるという仕事が、また増えます。
これが厄介です。優先順位を考えている時間は、何も進んでいません。それなのに、頭のリソースは使われます。
だから私は、上から順番に削っていくのではなく、とにかく数を少なくすることを優先します。5分で消える仕事が3つあるなら、15分で3つ消えます。残りは7つになります。7つなら、優先順位を考えるコストがぐっと下がります。
重い仕事は、そのあとで落ち着いて取りかかれます。順番を変えただけで、進み方が変わります。
返信すると、仕事は増える
もう一つ、数を増やさないための工夫があります。なるべく返信しないことです。
「違います」「こうしたほうがいいのでは」と返すと、そこから往復が始まります。往復が始まると、それは新しい仕事になります。
返さなくても回るものは、返しません。返信は、仕事を増やす行為だという自覚を持つだけで、だいぶ変わります。
まとめて片付けたほうが、仕事をしていると思われる
これは少し性格の悪い話です。ただ、実際に効きます。
同じ分野の仕事は、どっさり溜まってから一気に片付けるほうがいいです。
こまめに処理していると、周りからは何をしているか見えません。逆に、溜まったものを一気に片付けると、「いっぱい仕事をした人」に見えます。
不思議なもので、そのほうが「実は仕事をしている」と思ってもらいやすいのです。早く帰るためには、この見え方が意外と大事になります。
机の上には、パソコンとキーボードとマウスしか置いていない
物理的な話もしておきます。
私の机の上にあるのは、パソコンとキーボードとマウスだけです。書類は置いていません。
書類は全部データにしています。紙で持つと、置き場所を考える仕事と、探す仕事が発生します。これも「数」が増えるパターンです。
データの整理そのものについては、パソコンのファイル管理を徹底すべき理由に書きました。4月の自分に何か言えるなら、「フォルダとファイルの名前を、開かなくても中身が分かるように整理しておけ」と言います。
マニュアルは、画面収録の動画で作る
人に仕事を渡すときのやり方も書いておきます。
私は、マニュアルを作って一緒に渡します。頼み方は「これやってくれへん」と言うだけです。そこにマニュアルが付いていれば、たいてい通ります。
マニュアルにしているのは、こういうものです。
- ホームページにアクセスして、ポスターやチラシの配布を申請する手順
- 校務支援システムで成績を入力する手順
作り方は、画面収録です。文章に起こす必要はありません。自分が操作しながら喋って、その動画を渡すだけです。5分で作れて、次から永久に使えます。
他人の仕事を手伝うと、自分が早く帰れる
矛盾しているように聞こえると思います。ですが、これがいちばん効きます。
理由は3つあります。
1つ目。 自分の仕事を手伝ってもらった人は、「もう帰っていいよ」と言ってくれます。気持ちよく帰れます。
2つ目。 自分にとって負担20の仕事が、他の人には負担100ということがあります。ICTまわりが典型です。同じ作業でも、感謝の大きさがまるで違います。
3つ目。 そして、いちばん本質的なところです。
人は、仕事をしていないのに早く帰るのがしんどいのであって、仕事をしている人には、早く帰ってほしいと思うものなんですよ。
早く帰れない理由の多くは、業務量ではなく、この後ろめたさです。他人の仕事を引き受けることは、その後ろめたさを消す方法でもあります。
考え方そのものは教員が人間関係や職員室の雰囲気を気にせずに早く帰る方法にも書きました。
持ち帰り仕事は、する
最後に、たぶん賛否が分かれることを書きます。
私は持ち帰り仕事をします。 家のほうが集中できる時があるからです。
仕事には、やりたくない仕事とやりたい仕事があります。そして、エンジンがかかる時間と、かからない時間があります。それを職員室の中だけで完結させないといけない、という発想が私にはありません。
早く帰ることと、家で一切仕事をしないことは、別の話です。学校を出る時間を早くして、自分が乗っている時間に片付ける。 私はそのほうが総量が減ると考えています。
頼まれた仕事は、その日のうちに返す
1日の回し方で、いちばん効いているものを書いておきます。その場で頼まれたものを、その日のうちに返すことです。
当日に返すだけで、評価は変わる
「これお願いします」と言われた仕事を、その日のうちに返す。これだけで、評価はかなり上がります。
中身が特別すぐれている必要はありません。頼んだ側からすれば、返ってきた時点で自分の頭から消せる——それがいちばんありがたいのです。
逆に、抱えたまま数日置くと、相手の頭の中に残り続けます。「あれ、どうなりました?」と聞かれる。その確認のやり取りが、お互いの時間を削っています。
ただし、締め切りのある仕事は別
ここで、はっきり分けておきたいことがあります。速さが効く仕事と、効かない仕事があります。
その場で頼まれた雑務は、早いほどいい。これは先ほど書いたとおりです。
締め切りのある資料は、早すぎないほうがいい。3日前に出せば3日前の指摘が入り、2日前に直せば2日前の指摘が入り、前日にもまた指摘が入ります。中身は同じなのに、直す回数だけが増えます。
指摘する人が意地悪なのではありません。目の前にあるものを見れば、人は何か言いたくなる——それだけのことです。
「返事」と「作品」を分ける
私はこう分けています。
- 返事(その場で頼まれたもの)……早いほどいい。その日のうちに返す
- 作品(締め切りのある資料)……早すぎないほうがいい。締め切りの少し前に、完成したものを出す
この2つを混ぜている人が、いちばん損をしています。返事を溜めて、作品を前倒しする。これをやると、確認のやり取りも修正の往復も両方増えます。
順番を入れ替えるだけで、1日の中の細かい割り込みがかなり減ります。仕事そのものを減らす話は多すぎる教員の仕事を減らす方法に書きました。
「今日はもう帰る」と決める基準
私が帰ると決めるのは、次のどちらかです。
- 当面の仕事が終わったとき
- 魂がもう帰りたがっているとき
2つ目はふざけているように見えますが、本気です。気持ちが切れている状態で残っても、何も進みません。 残っている時間の分だけ、次の日のエンジンが弱くなります。
ちなみに、定時で帰り始めた最初の1週間に何が起きたかというと、何も起きませんでした。誰にも何も言われませんでした。外に出て「日が沈んでないな」と思っただけです。
まとめ 1日の回し方は、順番を変えるだけで変わる
- 朝はメールの整理とAIに今日やることを喋るの2つだけ
- 放課後は5分で終わるものから片付ける。減らすのは時間ではなく仕事の数
- 仕事が増えると、優先順位を考えるという仕事が増える
- 返信は仕事を増やす行為。返さなくても回るものは返さない
- 溜めてから一気に片付けるほうが、仕事をしていると思われる
- 机の上はパソコンだけ。書類は全部データ
- マニュアルは画面収録の動画で作って、仕事と一緒に渡す
- 他人の仕事を手伝うと、自分が早く帰れる
- 持ち帰り仕事はする。職員室で完結させる必要はない
明日ひとつだけ変えるなら、放課後に「5分で終わるもの」を3つ探して、先に片付けてみてください。 それだけで、残りの見え方が変わります。
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