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教員の家賃は、いくらくらいが目安なのか。
私の答えは、はっきりしています。家賃は、安ければ安いほどいい。ただし、職場からの距離はめちゃくちゃ近くしてください。
私はこれまで、3つの部屋に住んできました。
- 一人暮らし:家賃3万円(共益費込みで3万2,000円)、職場まで自転車で8分
- 二人暮らし(1軒目):家賃7万円(共益費込みで8万円)、職場まで片道40分
- 二人暮らし(いま):家賃8万円(共益費込みで9万円)、職場まで10分
いちばん失敗したと思っているのは、真ん中の片道40分の3年間です。
この記事では、教員が家賃を決めるときに、何を見ればいいかを書きます。
先に結論:家賃は安く、職場は近く
最初に答えを書いておきます。
- 家賃は固定費。安ければ安いほどいい
- ただし、職場からの距離は近ければ近いほどいい。若くて一人暮らしなら、近さが正義
家賃は、毎月必ず出ていくお金です。一度決めたら、引っ越すまでずっと続きます。だからこそ、ここはしっかり抑えたほうがいい。
でも、家賃を安くするために遠くに住むのは、おすすめしません。遠くに住むと、お金の代わりに時間を毎日払うことになるからです。
手取りの何割まで? 割合では決めなくていい
家賃の目安として、よく「収入の3分の1」と言われます。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の教材にも、一人暮らしの家賃は「収入の3分の1程度に抑えるのが一般的」と書かれています。
ただ、私は割合で決めなくていいと思っています。住んでいる地域によって、家賃の相場がまったく違うからです。同じ手取りでも、都会と地方では借りられる部屋が変わります。
割合より大事なのは、部屋の広さを欲張らないことです。
一人暮らしを始めるなら、1LDKもいらないと思います。1DKや2DKで十分です。
最初から広くてきれいな部屋に住むと、家賃はすぐ上がります。そして、一度上げた暮らしの水準は、なかなか下げられません。
3万円の2DKで、安さが全部うめてくれた
私が一人暮らしをしていたのは、家賃3万円の2DKでした。5階で、しかも駅から歩いて50分かかる部屋です。聞き間違いではなく、本当に50分です。
それでも、職場までは自転車で8分でした。駅から遠いことは、職場に近ければあまり関係ありません。家賃が安い部屋は、たいてい駅から遠いか、古いかです。職場に近いなら、駅からの距離は気にしなくていい。これが、この部屋で分かったことです。
5階まで上がるのも、駅まで50分なのも、困ったことは正直ありました。でも、安さが全部うめてくれました。
毎月の家賃が3万円なら、手取りの多くが手元に残ります。家賃が安いというだけで、毎月の暮らしにずっと余裕が生まれます。
住居手当が出ても、安い部屋のほうが得
教員には、住居手当(家賃の補助)が出ることが多いです。私も住居手当をもらっていて、額はだいたい月2万〜3万円です。
「手当が出るなら、少し高い部屋でもいいのでは」と思うかもしれません。でも、計算してみると話は逆です。

住居手当が出るなら、ちょっといい部屋に住んでもいいですよね?

手当には上限があります。安い部屋のほうが、自分で払う額はずっと少なくなりますよ。
住居手当の計算のしかた
公立学校の先生の住居手当は、都道府県などの条例で決まります。多くの県が、国家公務員の決まりに合わせています。
国家公務員の場合、住居手当はこう決まっています(給与法、2026年9月時点)。
- 家賃が月16,000円を超える人が対象
- 家賃が27,000円までなら、家賃から16,000円を引いた額
- 家賃が27,000円を超えたら、(家賃-27,000円)÷2+11,000円
- 上限は月28,000円(家賃が61,000円以上で上限に届く)
家賃ごとの自己負担
この決まりで、家賃ごとに自分で払う額を計算してみます。
| 家賃 | 住居手当 | 自分で払う額 |
|---|---|---|
| 30,000円 | 12,500円 | 17,500円 |
| 45,000円 | 20,000円 | 25,000円 |
| 61,000円 | 28,000円 | 33,000円 |
| 80,000円 | 28,000円 | 52,000円 |
家賃が6万1,000円を超えると、手当は増えません。そこから先は、上がった分がまるごと自分の負担です。
そして、安い部屋のほうが、自分で払う額はずっと少なくなります。手当は、高い部屋を借りるための理由にはなりません。
※住居手当の決まりは、自治体によって違います。たとえば東京都は、国とはまったく違う仕組みです(世帯主で年齢の条件あり・定額)。私立学校は、学校ごとの規程で決まります。自分の手当は、勤め先の規程で確かめてください。
近さが正義。片道40分の3年間で分かったこと
ここからが、いちばん伝えたいことです。
片道40分を選んだ理由
二人暮らしを始めたとき、私は職場まで片道40分のところに住みました。妻の職場と私の職場の、ちょうど半分くらいの距離だったからです。二人で暮らすには、それがいちばん公平だと思いました。
その部屋に、3年住みました。
遠いと、何を失うか
通勤は、車でした。片道40分の通勤は、思っていた以上にしんどいものでした。
- 朝早く起きないといけない
- 疲れているのに、帰りの運転がつらい
- 運転中は、やることがない。ただ暇な時間
- 毎日の運転なので、事故のリスクがある
- 雨の日は大変。雪の日は、もうたくさん
とくに、帰りがつらかったです。仕事で疲れ切ったあとに、まだ40分の運転が残っている。これが毎日続きます。
運転中は、YouTubeを音だけ流しっぱなしにしていました。ラジオの代わりです。それでも、何かを生み出す時間にはなりません。 ただ座って、目的地に着くのを待つだけの時間です。
これは私だけの話ではありません。遠くから通っている先生を見ていると、私と同じくらいの大変さを抱えているように見えます。
1日1時間、1年で200時間
片道40分と片道10分では、往復で1日1時間の差があります。

通勤40分くらいなら、がまんできると思うんですが……

1年で約200時間です。早く寝る時間にも、遊ぶ時間にもなります。近くに住んでください。
出勤する日が年に200日あるとすると、1年で200時間です。
200時間あれば、何ができるでしょうか。早く寝られます。遊ぶ時間にもなります。自分のスキルアップにも使えます。
往復1時間、2時間を捻出できるなら、マジで近くに住んでください。
10分の部屋に引っ越して、生活が変わった
暮らしが変わったタイミングで、職場まで10分のところに引っ越しました。生活は、めちゃくちゃ変わりました。
浮いた時間で、私は副業などをしています。通勤に消えていた時間が、そのまま自分の時間になりました。
家賃は7万円から8万円に上がりました。それでも、毎日1時間が戻ってきたことを考えると、安いものだと思っています。
いまの部屋は1LDKです。決め手は、職場からの距離、きれいさ、広さの3つでした。
二人暮らしの部屋でも、考え方は同じです。二人で住める広さがあって、小ぎれいで、あとは安ければ安いほどいい。 私たち夫婦は、そう決めて部屋を探しています。
何かあれば、すぐ学校に戻れる
近くに住むよさは、時間だけではありません。
- 何かあったときに、すぐ学校に戻れる
- 忘れ物をしても、すぐ取りに戻れる
実際に、学校へ戻ったこともあります。10分なら、戻ることへの気持ちの負担もほとんどありません。
実家から通うより、職場の近くで一人暮らし
新卒の先生の中には、実家から通うか、一人暮らしをするかで迷う人もいると思います。
私のまわりでは、実家から通っている先生はほとんどいません。そして、私も一人暮らしをすすめます。
家賃がかかるのは確かです。でも、一人で生活してみて、初めて見えるものがあります。 毎月の家賃や光熱費、食費がいくらかかるのか。自分は何にお金を使っているのか。一人で暮らすと、それが全部、自分ごとになります。
家計を見直すうえで、いちばん大事なのは「いま何円で暮らしているかを知ること」です。一人暮らしは、それを知るいちばんの近道でもあります。
生徒に家がバレるのは、どうでもいい
職場の近くに住もうとすると、必ず出てくる心配があります。「生徒や保護者に、家がバレるのでは」という心配です。

学校の近くに住むと、生徒に家がバレそうで……

そんなの、どうでもいいんです。近所で会うことは、ほとんどありません。
私の答えは、これです。
そんなのね、どうでもいいんですよ。
実際、近くに住んでいても、生徒と近所で会うことはほとんどありません。会ったとしても、私は特に気にしていません。
どうしても気になる人は、大きな通りから少し入った、入り組んだ場所の部屋を選べばいいと思います。それだけで、偶然会うことはかなり減ります。
生徒に会うかもしれない、という小さな心配のために、毎日1時間を手放すのはもったいないです。
部屋の探し方は、金額と広さで「永遠に」探す
部屋の探し方も書いておきます。
私は、SUUMOやアットホーム、ミニミニのような、部屋探しのサイトやアプリで探しています。特別な方法は使っていません。
安い部屋を見つけるコツは、1つだけです。金額と、自分が住みたい広さの条件を入れて、永遠に探す。 これに尽きます。
条件に合う部屋は、すぐには出てきません。毎日のように新しい部屋が出るので、見続けていると「この値段でこの広さ?」という部屋に出会えます。家賃は、一度決めたら毎月続く固定費です。探す手間は、そのあと何年も取り返せます。
距離の条件も、最初に入れておきます。「職場から自転車や車で何分以内」を先に決めてから探すと、遠くて安い部屋に目移りしなくて済みます。
部屋を選ぶときは、引っ越しの費用も見る
最後に、私が部屋を選ぶときに見ているところをもう1つ書いておきます。
引っ越すときの費用が、安いかどうかです。
- 仲介手数料
- 礼金
- ハウスクリーニング代
家賃だけ見て決めると、入るときと出るときに、思った以上のお金がかかります。教員は異動もありますし、結婚などで住む場所が変わることもあります。引っ越しは、一度きりではありません。 入りやすく、出やすい部屋を選んでおくと、次の引っ越しで困りません。
入居のときに、3つ頼んで1つ通ればいい
こうした費用は、入居のときに交渉できることがあります。
私は以前、部屋に入るときに礼金・ハウスクリーニング代・火災保険の3つを交渉しました。人気の物件だったので、礼金とハウスクリーニング代は断られました。でも、火災保険だけは「いいよ」と言ってもらえました。
不動産屋にすすめられたままだと2年で3万円(年1万5,000円)だった火災保険を、自分で探した年5,000円ほどのものにできたのです。
3つ頼んで、1つ通ればいい。 全部断られても、失うものはありません。言わなければ、1円も下がりません。
引っ越し業者は、相見積もりで決める
引っ越しそのものの費用も、ばかになりません。私が前回引っ越したときは、業者に払ったのが8万円ぐらいでした。
安くするためにやったのは、相見積もりです。何社かに見積もりを出してもらって、比べてから決めます。1社だけに頼むと、その値段が高いのか安いのかが分かりません。
いまは、一度の入力で何社かにまとめて見積もりを頼めるサービスもあります。引っ越しが決まったら、まずは相見積もりを取ってください。
住んだあとに家賃の値上げを言われることもありますが、これは断れる場合があります。私も、共益費の値上げを断ったことがあります。この話は、また別の記事で書きます。
まとめ:安く、近く。広さは欲張らない
教員の家賃について、まとめます。
- 家賃は固定費。安ければ安いほどいい
- 割合より、広さを欲張らない。一人暮らしなら1DKや2DKで十分
- 住居手当が出ても、安い部屋のほうが自己負担は少ない。手当には上限がある
- 職場からは近く。片道40分と10分の差は、1年で約200時間
- 生徒に家がバレるのは、どうでもいい
- 引っ越すときの費用(仲介手数料・礼金・ハウスクリーニング)も見る
一人暮らしの3万円・自転車8分の部屋は、その両方がそろっていました。安くて、近い。 これ以上の条件はありません。
家賃のほかに、どの順番で固定費を見直せばいいかは、教員の固定費の見直し方にまとめています。
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