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節約と聞くと、我慢の話だと思われがちです。コンビニをやめる、飲み物を持参する、電気をこまめに消す。
そういう話ではありません。私が言いたいのは逆です。日々の小さな我慢は、ほとんど意味がありません。効くのは、一度手を動かせば二度と考えなくていい支出、つまり固定費のほうです。

節約って、毎日コツコツ我慢するものだと思っていました……

毎日の我慢は続きません。一度手を動かせば、あとはずっと効く固定費だけを見直せば十分です。
私は携帯代を月1万円ほど払っていました。見直したあとは、月3000円くらいです。差は月7000円、1年で約8万4000円。我慢は一切していません。
妻の携帯も、同じように変えました。月8,000円ほどだったのが、2,000円ほどになりました。夫婦2人で、月に約1万3,000円、1年で約15万6,000円です。
この記事では、教員が固定費を見直す順番と、いちばん大きく下がる通信費の選び方を書きます。そして、何を削ってはいけないかも書きます。後者のほうが大事だと思っています。
固定費を見直す前に決めておく2つのこと
私が固定費を見直すときに決めていることは、2つだけです。
- 小さな節約はしない。大きな節約だけする
- 生活の満足度が変わりそうな節約はしない
大きい節約と小さい節約の線
「大きい」「小さい」の線は、金額だけでは決まりません。続くかどうかで決まります。
- 大きい節約:毎月1,000円、2,000円と、ずっと続けて下がるもの
- 小さい節約:1回きりの1,000円、2,000円。それから、ずっと続いても月200円くらいのもの
毎月1,000円下がれば、1年で1万2,000円、10年で12万円です。しかも、手を動かすのは最初の1回だけです。
一方で、1回きりの2,000円は、1回で終わります。毎月200円のために毎日気をつけるのは、手間のほうが大きくなります。
一度やれば終わって、そのあとずっと効くものだけを触る。 これが、私の固定費の見直し方です。
その前に、リボ払いと残クレを止める
もう1つ、固定費より先にやることがあります。リボ払い、カードの分割払い、車の残クレ(残価設定型クレジット)を止めることです。
これは節約ではありません。毎月の支払いに乗っている利息を止める話です。 大手のカードのリボ払いは、いま年18%前後の手数料がかかります。携帯代を下げるより、ずっと大きな額が動きます。
見直す順番
私がすすめる順番は、次のとおりです。
| 順番 | 見直すもの | 考え方 |
|---|---|---|
| 0 | リボ払い・残クレ | 節約ではなく利息を止める。残っていれば先に返す |
| 1 | 通信費 | いちばん大きく、いちばん簡単に下がる |
| 2 | 保険 | 公的な保障と共済から引き算して、足りない分だけ入る |
| 3 | 住まい・車 | 金額が大きい。当たり前だと思って持たない |
| 4 | サブスク | 満足度と照らし合わせる。中身がかぶるものは1つにする |
この記事では、いちばん効果の大きい通信費を中心に書きます。
教員が最初に削るべき固定費は携帯代
結論を先に置きます。削る順番を迷ったら、携帯からで間違いありません。効果が大きく、生活の質がまったく下がらないからです。
月1万円から3000円になっても、不便になった実感がない
私が実際にやったのが、これです。大手のまま何も考えずに使っていた頃は、月1万円ほど払っていました。
見直したあとは、月3000円くらいです。電話も通信も、生活のなかで困ったことはありません。授業中に使うわけでもなく、職員室では校内の回線を使います。
削減額は月7000円ほど。1年で8万4000円になります。これは、日々の飲み物代を我慢して届く金額ではありません。
しかも、一度手続きをすれば、翌月から自動的にその状態が続きます。毎日意志の力を使う節約とは、性質がまったく違います。
乗り換えで面倒だったことは、ほとんどありません。強いて言えば、回線が切り替わるまで「1時間ほど待ってください」と言われて、1時間待ったことくらいです。設定でつまずいたわけではありません。
妻にも「変えたほうがいいよ」と言って、変えてもらいました。ソフトバンクで月8,000円ほどだったのが、日本通信SIMにして月2,000円ほどになりました。
携帯会社は、使い方で3つから選ぶ
では、どこに変えればいいのか。私の答えは、使い方で3つに分かれます。

格安SIMって種類が多すぎて、どれを選べばいいか分かりません。

何も考えたくないなら日本通信SIM、たくさん使うなら楽天モバイル、仕事で速さが要るならahamo。この3つから選べば大丈夫です。
| こんな人 | 選ぶもの | 月の料金(税込) |
|---|---|---|
| 何も考えたくない人 | 日本通信SIM | みんなのプラン 1,390円(20GB) |
| 通信量が多い人 | 楽天モバイル | 無制限でも 3,278円 |
| 仕事で速さが要る人 | ahamo | 2,970円(30GB) |
比べるために書いておくと、大手のデータ無制限プランは、割引前で月8,000円前後です(ドコモ MAX 8,448円、au・ソフトバンク 8,008円)。
※料金は2026年9月23日に各社の公式サイトで確認したものです。変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで確かめてください。
何も考えたくない人は、日本通信SIM
迷ったら、日本通信SIMです。理由は、圧倒的に安いからです。
20GB使えて、5分以内の通話がかけ放題の「みんなのプラン」が、月1,390円です。もっと使わない人なら、1GBで月290円のプランもあります。50GB使う人でも、月2,178円です。
回線はドコモのものを使っているので、つながりやすさも心配ありません。最低利用期間も解約金もないので、合わなければやめればいいだけです。
妻の携帯も、これにしました。
通信量が多い人は、楽天モバイル
動画をよく見る、家に光回線を引いていない。そういう通信量が多い人は、楽天モバイルです。理由は、データが無制限だからです。
使った量で料金が変わり、3GBまでなら1,078円、20GBまでなら2,178円、それ以上はどれだけ使っても3,278円です。専用のアプリ(Rakuten Link)を使えば、国内の通話も無料になります。
データ無制限でも月3,278円
私も、楽天モバイルを使っていたことがあります。楽天モバイルへの乗り換えで年間6万円以上を削った話は、携帯会社を変えるだけで固定費が下がる仕組みで詳しく書いています。
仕事で速さが要る人は、ahamo
私がいま使っているのは、ahamoです。
理由は、副業でクライアントワークをしているからです。パソコンをテザリングでつないで作業することもありますし、動画を見ることもあります。仕事で使う以上、速さと安定を優先しています。
ahamoは月2,970円で30GB、5分以内の通話は無料です。足りなければ「大盛りオプション」で、合計4,950円で110GBまで増やせます。
月2,970円で30GB
自分が使っているものと、人に勧めるものは一致しないことがあります。 私がahamoなのは、仕事で使うからです。仕事で使わないなら、日本通信SIMで十分です。
大切なのは、どの会社かより、大手のまま何も考えずに払い続けるのをやめることです。

ネット回線は乗り換えを前提に考える
固定費のなかで、携帯の次に見直す価値があるのが自宅の回線です。ここは、他とは考え方が少し違います。
いま私は、賃貸に付いている回線を使っている
我が家の話をします。いま住んでいる部屋には回線が付いていて、速度に不満がありません。だから、そのまま使っています。
自分で契約していないので、この部分の固定費はほぼゼロです。物件を選ぶときに、回線が付いているかどうかを見ておくと、あとが楽になります。
もし自分で契約するなら、マネーフォワード光、@スマート光、楽天ひかりあたりを候補にすると思います。
回線の選び方そのものは、自宅のネット回線の考え方とおすすめで整理しています。
乗り換え特典があるので、じっくり腰を据えない
回線は、長く使い続けることが得だとは限りません。乗り換えるときに特典が付くことが多いからです。
一つのところに何年もいるより、区切りごとに見直すほうが、結果として支払いは軽くなります。ここは、腰を据えないほうがいい支出です。
ただし、特典の中身は時期によって変わります。この記事では具体的な金額を書きません。契約する時点で、必ずご自身で最新の条件を確認してください。
もう一つの選択肢として、室内で速度が気にならないなら、携帯の電波を使って接続する方法もあります。回線を1本にまとめてしまえば、固定費はさらに減ります。
職員室を見ていて「もったいない」と思う支出
固定費の話をするとき、私はいつも同じものを思い浮かべます。職員室で、多くの先生が当たり前のように払い続けているものです。
大手のままの携帯代と、貯蓄型の保険
いちばん多いのが携帯です。学生時代からの契約をそのまま続けている先生は、本当に多いと思います。
次が保険、特に積み立てや貯蓄を兼ねたタイプのものです。貯めることと備えることを、ひとつの商品に混ぜる必要はありません。分けたほうが、中身が分かりやすく、やめるのも簡単です。
我が家にも、貯蓄型の保険がありました。毎月2万〜3万円払っていたものです。解約すると決めてから、妻と話し合って納得してもらうまでに3年かかりました。入るのは簡単でも、やめるのには時間がかかります。
教員は、共済という手厚い仕組みにすでに入っています。そこを踏まえずに民間の保険を足すと、同じ備えを二重に買うことになりかねません。
自分に必要な保険を絞る考え方は、教員に不要な保険とは何かを整理した記事にまとめています。
車と持ち家も、一度は疑ったほうがいい
車と持ち家も、私が「もったいない」と感じる代表格です。どちらも金額が大きく、一度持つと簡単には手放せません。
ただ、これは地域によって話が変わります。車が無ければ通勤できない学校に勤めていれば、車は必要経費です。
だから「持つな」とは言いません。言いたいのは、当たり前だと思って持つのをやめようということです。本当に要るのかを一度考えて、それでも要るなら持てばいい。
固定費の見直しは、支出を減らす作業であると同時に、自分が何にお金を払っているのかを知る作業でもあります。
削らないと決めている支出もある
ここからが本題かもしれません。節約の話は、削る側ばかりが語られます。私は、削らないものを決めておくほうが大事だと思っています。
判断の基準は「将来後悔しないかどうか」
私が使っている基準は、ひとつだけです。あとで振り返ったときに、後悔するかどうか。
たとえば旅行です。2万円をけちって宿のグレードを下げると、その体験は二度と戻ってきません。取り返しがきかない支出だからです。
年をとってから2万円を渡されても、たぶん使いきれません。食べられる量は減り、思うように動けなくなり、行ける場所も限られてきます。
30歳で良い宿に泊まれば、そこから50歳までの20年間、その記憶と一緒に過ごせます。同じ2万円でも、払う時期によって価値が違うということです。
初めてのことは、基本的に削らない
もうひとつの決まりごとが、これです。やったことのないものには、お金を出すようにしています。
理由は単純で、価値があるかどうかは、やってみないと分からないからです。私は道具もそれなりに買いました。買って初めて「これは自分には要らなかった」と分かったものもあります。
その判断ができたのは、買ったからです。買わなければ、いつまでも気になったままでした。
やめる決断をするためにも、一度は買う必要があります。これは無駄遣いではなく、判断材料を手に入れる支出だと考えています。
我が家では、こうした線引きを夫婦で話しながら決めています。宿のグレードを4000円上げるかどうか、その都度その場で相談します。何に価値を感じるかは、実際に体験しないと分かりません。
ただし、お金の管理そのものは分けていません。計算まで2人でやると、かえって全体が見えなくなります。信頼できるなら、どちらかがまとめて管理したほうが早いというのが、我が家の結論です。

家計簿は月30分でいい。70点で十分
最後に、続け方の話をします。固定費を見直すには、いまいくら払っているかを知る必要があります。ただ、そこに時間をかけすぎると続きません。
記録する時間はほぼゼロ、振り返りだけで30分
私はもともと、ノートに家計を書くのが好きなタイプでした。レシートを集めるのも苦になりませんでした。
いまは家計簿アプリを使っています。銀行やカードとつないでおけば、記録は勝手に貯まっていきます。
私が家計に使っている時間は、月に30分ほどです。しかもそのほとんどは、記録ではなく振り返りの時間です。書き写す作業は、ほぼ発生していません。
やり方は、マネーフォワードMEで家計を自動的に管理する方法にまとめています。
細かく分けすぎた失敗から学んだこと
これは私の失敗談です。以前は費目を細かく分けて、1円単位まで合わせようとしていました。
経験としては大事だったと思います。ただ、はっきり言えることがあります。家計簿をつけたからといって、お金は増えません。目的は見える化であって、記録の精度ではありません。
70点、80点で十分です。90点以上を取りにいくと、時間ばかりかかって続かなくなります。
もうひとつの失敗が、節約しすぎようとしたことです。世の中には、楽しみ方もサービスもたくさんあります。夫婦の会話のきっかけにもなりますし、その経験が次の仕事につながることも珍しくありません。
経験にお金を使うことは、無駄ではありません。ここを削ると、何のために働いているのか分からなくなります。
固定費そのものにも、下げてはいけないものがある
さきほど「削らない支出」として旅行や初めての体験を挙げました。実は、毎月の固定費の中にも、下げてはいけないものがあります。
たとえば、こういうものです。
- エアコン代・暖房代
- 電気代
- お風呂代
これらを削ると、生活の満足度が急激に落ちます。暑いのを我慢する、寒いのを我慢する、湯船に浸からない。浮くのは月に数百円から千円ほどなのに、毎日しんどい思いをします。下げるだけ無駄です。
料理をしているときに「ちょっと火を止めておいたほうがいい」というような節約も同じです。明らかに、生活の満足度を下げます。 こういうものは、最初から削る候補に入れていません。
一方、私が下げた携帯代はどうだったか。月1万円が3000円になりましたが、生活で困ったことは一度もありません。同じことができて、値段だけが下がったからです。
つまり、固定費は2種類に分かれます。
- 下げても幸福度が変わらないもの(通信費・使っていないサブスク・不要な保険)→ 下げる
- 下げると幸福度が落ちるもの(冷暖房・電気・風呂)→ 下げない
サブスクも、満足度で決めます。気をつけたいのは、中身がかぶっているものです。私はNetflixとAmazonプライムビデオの両方を払っていた時期がありました。中身がけっこうかぶっているので、1つでいいのに、料金は倍になっていました。かぶっているなら、1つにします。

サブスクって、全部解約したほうがいいんですか?

満足しているものは残していいんです。中身がかぶっているものだけ、1つにしましょう。
節約とは、安くすることではありません。「下げても幸福度が変わらないもの」を見つける作業です。
だから、こう言い換えたほうが正確だと思っています。
固定費を下げたら人生が楽しくなるのではなく、「人生が楽しいまま固定費を下げる」。
順番が逆になると、我慢の節約になって続きません。
浮いた5000円は、使う
もうひとつ、数字の感覚の話をします。
月5000円の固定費を下げるのは、額面で7500円くらい給料が増えるのに近いです。給料には税金と社会保険料がかかりますが、減らした支出にはかかりません。だから、同じ手取りを得るより効率がいいのです。
しかも、一度手続きすれば翌月から自動で続きます。飲み物を我慢して届く金額ではありません。
下げっぱなしにしない
では、その5000円をどうするか。私の答えははっきりしています。使ってください。
たとえば格安SIMに変えるだけで、月5000円ほど浮きます。その5000円で毎月の外食を1回増やす。それだけで、生活の満足度は確実に上がります。
もちろん、投資に回すのも正解です。毎月5000円は、長い目で見れば大きな差になります。この考え方は教員こそ投資をやったほうがいいに書きました。
大事なのは、下げっぱなしにしないことです。
幸福度が下がらないまま、お金が貯まる。貯まったお金をいろんなことに使える。だから幸福度が上がる。この順番で回すのが、固定費見直しの本当の目的です。
下げればいいというものではありません。
まとめ:一度手を動かせば、あとは自動で効く
教員の節約は、固定費だけで十分です。日々の我慢は労力のわりに効きません。
その前に、リボ払いと残クレがあれば止めてください。そのうえで、まず携帯を見直してください。何も考えたくないなら日本通信SIM、通信量が多いなら楽天モバイル、仕事で速さが要るならahamoです。私は月7000円ほど、妻の分と合わせて月1万3,000円ほど支払いが減りました。次に保険、住まいと車、サブスクです。
そして、削らないものを決めておいてください。取り返しのつかない経験と、やったことのないこと。この2つにお金を使えるようにするために、固定費を削っています。
家計簿は月30分、70点で構いません。完璧を目指すと続かず、続かなければ意味がありません。
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