PR
家計簿をつけている。毎月の支出も、だいたい分かっている。それなのに、お金の使い方が何も変わらない。そんな先生は多いと思います。
原因は、振り返りの「見るところ」にあります。多くの人は、支出を金額で振り返ります。食費が高い、交際費が多い、と。
私は、お金の使い方を金額ではなく、満足度で振り返っています。使ったお金で、自分は満たされたのか。それだけを見ます。
点数もつけません。月に1回、家計簿アプリを開いて、感覚で振り返るだけです。それでも、いらない出費はちゃんと減りました。
この記事では、私が実際に振り返ってみて分かった「満足度の低かった支出」と「高かった支出」を、具体的に全部お見せします。あわせて、満足だったかどうかを見分ける3つの目印も紹介します。
お金の使い方は「満足度」で振り返る
最初に、なぜ金額ではなく満足度なのかを書いておきます。
金額で見ると、削るところを間違える
支出を金額で見ると、どうしても「大きいものから削ろう」となります。
でも、金額が大きい支出が、いらない支出だとは限りません。私の場合、ゴルフは出費としては大きいほうですが、満足度はとても高い。これを金額だけで見て削ってしまったら、暮らしの楽しみが一つ消えるだけです。
反対に、1回数百円の買い物でも、振り返ると「あれはいらなかった」というものがあります。小さい金額は目立たないので、金額で見ているかぎり見逃してしまいます。
削るべきなのは、高い支出ではなく、満足しなかった支出です。これが、満足度で振り返る理由です。

家計簿はつけているんですが、どこを削ればいいのか分からなくて……

金額より「満足したか」で見てみてください。削るべきものが、はっきり分かれますよ。
月1回、家計簿アプリを見て「どうだった?」と聞く
私の振り返りは、とてもシンプルです。
月に1回、マネーフォワードMEを開いて、先月使ったお金を上から見ていきます。そして、一つひとつに「どうだった?」と自分に聞きます。
点数はつけていません。感覚です。
5段階で評価したり、表に丸をつけたりする方法もあります。でも、続けることを考えると、私には感覚で十分でした。点数をつける作業が面倒になって、振り返りそのものをやめてしまうほうがもったいないからです。
「満足だった」と分かる3つの目印
とはいえ、「感覚で」と言われても困る先生もいると思います。そこで、私が「これは満足だった」と判断している目印を3つ挙げます。
1. また行きたい、またやりたいと思う
一つ目は、「また行きたい」「またやりたい」と思うかどうかです。
満足したお金の使い方は、もう一度同じことをしたくなります。反対に、「一回やったからもういいかな」と思うものは、払った金額ほどの満足はなかったということです。
2. あとから思い出す、「良かったよね」と話に出る
二つ目は、あとから思い出すかどうかです。
何週間もたってから、ふと思い出す。家族や友人と「あれ良かったよね」と話に出る。そういう支出は、使ったその日だけでなく、そのあともずっと自分を楽しませてくれています。
3. 倍払ってでも、また買うと思える
三つ目は、倍の値段でも、たぶんまた買うだろうと思えるかどうかです。
これがいちばん分かりやすい目印かもしれません。倍払っても買うなら、今の値段は安すぎるくらいです。逆に、「この値段だったから買った」ものは、値段に引っ張られて買っただけかもしれません。
この3つのどれにも当てはまらなければ、その支出は満足度が低かったと考えていいと思います。
振り返って分かった、満足度の低かった支出
ここからは、私が実際に振り返って見つけた「満足度の低かった支出」です。恥ずかしいものもありますが、正直に書きます。
ストレスで買ったお惣菜
振り返ってみて、まず驚いたのが食費でした。思っていたより、ずっと多かったのです。
中身を見て、理由はすぐに分かりました。職場でストレスがかかった日、私は帰りにお惣菜をたくさん買ってしまっていました。いわゆるストレス食いです。
これは、絶対にいらなかったお金だと思いました。ストレス解消として必要だったかと聞かれても、そうは思えません。食べた直後は少し気が晴れても、また思い出すことも、倍払っても買いたいと思うこともない。3つの目印のどれにも当てはまりませんでした。
今は、帰りにお店に寄らず、まっすぐ家に帰るようにしています。
先生の仕事は、ストレスのかかる日がどうしてもあります。そういう日の帰り道のお金は、一度振り返ってみる価値があると思います。
満足度を上げなかったガジェット
次に多かったのが、本とガジェットでした。ガジェットのほうは、振り返ると「いらなかったな」というものがいくつも見つかりました。
たとえば、USB Type-Cの端子にマグネットでくっつけて充電するための部品。便利そうに見えて買いましたが、使ってみると特に何も変わりませんでした。
電気でコップを温める道具も買いました。これは、全然温まりませんでした。
どちらも、買うときはワクワクしていました。でも、また思い出すこともなければ、倍払ってまで買うこともありません。買う瞬間の楽しさと、使ってからの満足は、別物なのだと思います。

便利そうなガジェットを見ると、つい買ってしまいます。

私もです。買う瞬間は楽しいんですよね。使ってから満足したかは、別で振り返っています。
見栄を気にして買った服
服も、満足度の低い買い物がありました。
最近はほとんどなくなりましたが、前は見栄を気にして買った服がありました。周りからどう見られるかを考えて選んだ服は、自分が着たくて買ったわけではないので、結局あまり着ません。
振り返ると、服・ガジェット・飲み会代など、周りに流されて使っていたお金はけっこうありました。自分が満たされたかではなく、周りがどう思うかで使ったお金は、満足度が低くなりがちです。
神戸で泊まった、1泊3〜4万円のホテル
旅行やホテル代にも、満足度の低いものがありました。
神戸で、1泊3万円から4万円ほどの高めのホテルに泊まったことがあります。泊まってみて、正直に思ったのは「別にいらんかったな」でした。
理由は二つあります。一つは、今まで泊まった2万円くらいのホテルにも、同じようなものがあったこと。値段が上がった分の違いを、あまり感じられませんでした。
もう一つは、その日はホテル以外にもやることがあって、ホテルで過ごす時間が短かったことです。
この経験から、高いホテルを予約するなら、ホテルにずっと滞在することを目的にしないと意味がないと分かりました。高いホテルが悪いのではありません。寝に帰るだけの日に高いホテルを取るのが、もったいなかったのです。

高いホテルは、ホテルで過ごすこと自体が目的の旅行のときだけ。これを決めてから、迷わなくなりました。
満足度の高かった支出
反対に、振り返って「これは満足だった」と言える支出もあります。
ゴルフ
一つ目はゴルフです。出費としては、非常に満足しています。
ゴルフは、お金がかかる趣味です。金額だけで見れば、真っ先に削る候補になるかもしれません。でも、私にとっては、またやりたいと思うし、あとから思い出すし、倍払ってでも行くと思います。3つの目印に全部当てはまります。
だから、ゴルフのお金は減らしていません。
漫画は電子書籍で買う
二つ目は漫画です。私は漫画を読むのが好きなので、漫画のお金も満足度は高いです。
ただ、買い方には気をつけています。ただなんとなく紙の漫画を買い集めると、置き場所にも困りますし、「買ったこと」で満足してしまうこともあります。
私が満足している買い方は、ebookjapanなどで、電子書籍で買うことです。場所を取らず、読みたいときにすぐ読めます。同じ漫画のお金でも、買い方で満足度が変わるのだと感じています。
高級旅館より、自然と宝塚と富士山
三つ目は、旅行の中身の変化です。
以前の私は、旅行といえば普通に高級旅館に泊まっていました。でも、行かなくても、自然をどう楽しむかを考えれば十分楽しめると分かりました。
同じくらいのお金でも、初めて宝塚を観に行ったときは、すごく楽しかった。富士山もそうです。一方で、とりあえず旅行に行く、というのはそうでもありませんでした。きれいな海も、正直、だいたいどこも一緒です。
振り返ってみて、私はこう思いました。5万円払わないと手に入らないと思っていた幸せが、実は3,000円でよかったんじゃないか。
これが、満足度で振り返ったいちばんの収穫です。高いお金を払えば満たされる、というわけではない。何に満たされるのかは、振り返ってみないと分かりません。
本は15〜20冊に1冊。満足度は1回ずつで見ない
本についても書いておきます。本は、満足度の振り返りがいちばん難しい支出でした。
正直に言うと、満足度の高い本に出会うのは難しいです。体感では、15冊から20冊に1冊くらいしか「これは良かった」と思える本に出会いません。
では、残りの本は無駄だったのか。ぶっちゃけ、無駄だったと思う本もあります。ただ、全くの無駄だったとも思いません。
たとえば、世界史の本や金融の本は、何冊読んでも同じような基礎的なことが書いてあります。でも、何回も同じことを言われ続けるからこそ、頭に入ることがあります。1冊だけ読んでいたら、たぶん身についていませんでした。
そして、トータルで見れば、人生を変えてくれたと思える本には、けっこう出会えています。
本のように、当たり外れがあるけれど、当たったときの満足がとても大きい支出は、1回ずつで判断しないほうがいいと思います。1冊ずつ見れば外れが多くても、まとめて見れば満足している。そういう支出もあるのです。
私の人生を変えてくれた本は、別の記事でまとめて紹介する予定です。
満足度の低い支出は、見つけたら買わなくなる
満足度で振り返ると、何が変わるのか。答えはシンプルで、満足度の低い支出は、自然と買わなくなります。
ストレスのお惣菜は、まっすぐ帰るようになりました。いらなかったガジェットと同じようなものは、もう買っていません。高いホテルは、滞在そのものが目的の旅行のときだけにしました。
ここで大事なのは、我慢しているわけではないということです。「満足しなかった」と自分で分かっているものは、そもそも欲しくなくなります。
金額で振り返って「食費を削らなきゃ」と思うと、我慢が必要です。でも、満足度で振り返って「あのお惣菜はいらなかった」と分かると、我慢はいりません。振り返りの軸を変えるだけで、節約が我慢ではなくなります。
固定費も満足度で見る
満足度の振り返りは、毎月の買い物だけでなく、固定費を見直すときの物差しにもなります。
たとえば動画のサブスクです。満足度で見直したとき、「Amazonプライムビデオがあれば十分では?」「YouTubeプレミアムがあれば十分では?」と考えました。そう考えたうえで、結局、今はNetflixにも入っています。見直しは、全部やめるためではなく、残すものを自分で選ぶためにやっています。
YouTubeプレミアムも残しています。ビジネスの勉強になるからです。私自身もYouTubeをやっているので、見ることがそのまま仕事の勉強になります。広告なしで集中して見られることに、払っているお金以上の満足があります。
固定費の見直しというと「とにかく解約」になりがちです。でも、満足度で見れば、残す理由をはっきり言えるものは残していいと判断できます。反対に、理由を言えないまま払い続けているものは、見直しの候補です。
固定費をまだ見直していない先生は、家計見直しの2段目「固定費を見直す」で、この物差しを使ってみてください。
特別費は管理していない。やらなくていい理由
家計管理の本やサイトを見ると、よく「特別費を管理しましょう」と書かれています。車検、冠婚葬祭、家電の買い替えなど、年に数回しかない大きな出費のことです。
正直に書くと、私は特別費の細かい管理はしていません。
理由は、現金を200万円ほど口座に置いているからです。車検くらいの出費なら、そこから出せばなんとかなる場合がほとんどです。わざわざ項目を分けて積み立てたり、予定表を作ったりする必要を感じていません。
ただし、冠婚葬祭のように金額が大きく、予想しにくいものは別です。そのクラスになると、さすがに管理します。
手元に余裕のある現金があれば、特別費を細かく管理しなくても家計は崩れません。特別費の管理がしんどいと感じる先生は、管理の仕方を工夫する前に、口座に置いておくお金を先に整えるほうが楽だと思います。口座にいくら置くかは、家計見直しの4段目で詳しく書きます。

特別費の管理、何度やっても続かないんです。

私も細かい管理はしていません。口座に現金の余裕があれば、それで回ります。
旅行の帰りに、夫婦で振り返る
振り返りは、基本的に一人でやっています。妻と一緒にすることは、あまりありません。
ただ、旅行のときは、帰りに一緒に振り返ります。
「どこが良かった?」「あそこはいらなかったね」と、帰りの電車や車の中で話す。これだけで、次の旅行でどこにお金をかけるかが自然と決まっていきます。
夫婦で毎月の家計を細かく振り返るのは、なかなか続きません。でも、大きなお金を使った旅行の帰りだけなら、話題としても自然です。夫婦でお金の使い方を合わせたい先生は、ここから始めてみるのがおすすめです。
最初の1回は「どうだった?」と聞くだけ
これから振り返りを始める先生に、最初の1回でやってほしいことは一つだけです。
先月使ったお金を見ながら、「どうだった?」と自分に聞いてみてください。
点数をつける必要はありません。表を作る必要もありません。家計簿アプリの一覧を上から眺めて、一つひとつに「どうだった?」と聞く。それだけです。
答えに迷ったら、3つの目印を思い出してください。また行きたいか。あとから思い出すか。倍払ってでも買うか。
1回やってみると、「これは満足だった」「これはいらなかった」が、思っていたよりはっきり分かれるはずです。
まとめ:削るのは、高い支出ではなく満足しなかった支出
お金の使い方は、金額ではなく満足度で振り返ります。
- 月1回、家計簿アプリを見て「どうだった?」と聞く。点数はいらない
- 満足の目印は3つ。また行きたい/あとから思い出す/倍払ってでも買う
- 満足度の低い支出は、見つけると自然に買わなくなる。我慢はいらない
- 本のように当たり外れがある支出は、まとめて見る
- 固定費も同じ物差しで。残す理由を言えるものは残す
- 手元に現金の余裕があれば、特別費は細かく管理しなくていい
私の場合、振り返って分かったのは、5万円払わないと手に入らないと思っていた幸せが、実は3,000円でよかったということでした。
手取りの9割で暮らすとき、その9割を何に使うかを決めるのが、この振り返りです。満足度の高いものにお金を使えば、同じ金額でも暮らしはずっと豊かになります。
今月の終わりに、家計簿を開いて、自分に「どうだった?」と聞いてみてください。