投資のタイミングは気にしなくていい。いつ買うかより、買い続けるか

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投資のタイミングは気にしなくていい。いつ買うかより、買い続けるか

「今から投資を始めたいけれど、今って高くないですか?」

「下がってから買ったほうが得ですよね?」

投資を始めようとする先生から、よく聞かれる質問です。気持ちはとてもよく分かります。せっかく始めるなら、安いときに買いたい。

でも、私の答えは決まっています。投資のタイミングは、気にしなくていいです。

この記事では、なぜタイミングを気にしなくていいのかを書きます。「毎月の何日に買うか」「1年のいつ買うか」「相場が高いか安いか」。この3つのタイミングについて、順番に答えていきます。

そもそも、高いか安いかは誰にも分からない

まず、いちばん大事なことから。今の値段が高いのか安いのかは、誰にも判断できません。

「今は高すぎる」と言われたあとに、さらに上がったことは何度もあります。逆に、「今が底だ」と言われたあとに、さらに下がったこともあります。

判断できないから、インデックス投資をしている

私がインデックス投資をしているのは、まさにこのためです。

高いか安いかを判断できるなら、安いときに買って高いときに売ればいい。でも、それができないから、世界中の株をまとめて、毎月少しずつ買い続けるという方法を選んでいます。タイミングを読まなくていい方法です。

プロでも、読めていない

「プロなら読めるのでは」と思う人もいるかもしれません。

日本の投資信託のなかで、プロが銘柄やタイミングを選んで運用するアクティブファンドのうち、世界の株に投資するものは、10年・15年の期間で、1本もインデックスを上回れませんでした。

出典:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス「SPIVA 日本スコアカード 2025年末」(2025年12月31日現在)。グローバル株式ファンドで、10年・15年の期間にベンチマークを下回った割合が100%。

毎日相場を見ているプロでも、読めていないのです。授業と部活の合間に、私たちが読めるはずがありません。

でも、今って高すぎませんか?

つくね
つくね

高いか安いかは、誰にも分かりません。プロでも読めていないんです。

待っているあいだに、大きく上がる日を逃す

「それでも、下がるまで待ったほうが安全では」と思う人もいるでしょう。

待つことには、見えにくい損があります。大きく上がる日を、逃してしまうことです。

大きく上がる日は、暴落のさなかに来る

オルカンが始まった2018年10月から2026年9月まで持ち続けると、値段は約3.75倍になりました。

ところが、この約8年のうち、値上がりが大きかった10日間だけを逃すと、約2.27倍まで下がります。

その10日間のうち7日は、コロナ・ショックと関税ショックのさなかでした。いちばん上がった日は、コロナの底の翌日、2020年3月25日です。

出典:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」基準価額(分配金再投資)データから計算。

株の値段は、ゆっくり上がっていくのではありません。ある日いきなり、ピカッと光るように跳ね上がります。しかも、みんなが怖がっている真っ最中にです。外で様子を見ている人は、その日を取れません。

下がるまで待ってから買うほうが、安全では?

つくね
つくね

待っていると、大きく上がる日を逃します。その日は、暴落のさなかに来るんです。

いちばん高いときに買った人でも、増えている

逆に、「最悪のタイミング」で買ってしまった人はどうなったか。

2025年1月、オルカンがいちばん高いときに買った人がいたとします。その直後の4月には、約21%下がりました。それでも、持ち続けていれば2026年9月には約1.34倍になっています。

コロナ・ショックの直前、2020年2月のいちばん高いときに買った人でも、持ち続けていれば2026年9月には約3.1倍です。

出典:同上(計算)。

タイミングが最悪でも、持ち続けていれば増えている。15年後から振り返ると、今の値段は結局安かった、ということがほとんどです。

いちばん高いときに買ってしまったら…?

つくね
つくね

2025年1月の高値で買っても、持ち続けていれば2026年9月には約1.34倍です。

タイミング1:毎月の何日に買うかは、何でもいい

では、3つのタイミングを順番に見ていきます。

1つ目は、毎月の積み立て日です。月の初めがいいのか、給料日の後がいいのか。

何日でも構いません。私は毎月1日か2日にしていますが、深く考えて決めたわけではありません。

私は、積み立てを始めてから、買うものや金額は何度も変えてきました。でも、積み立ての日付だけは、一度も変えたことがありません。変える理由がなかったからです。

15年、20年と続ける投資で、毎月の何日に買うかは、結果にほとんど関係しないと思っています。

毎月同じ額で買うと、高いときは少なく、安いときは多く買える

毎月同じ金額で買い続けると、値段が高い月には少しだけ、値段が安い月にはたくさん買うことになります。自分で考えなくても、自動で「安いときに多く買う」ことができるのです。この買い方を、ドルコスト平均法と呼びます。

タイミングを自分で読もうとすると、迷います。でも、毎月同じ額で買い続ければ、タイミングを読む仕事を、仕組みに任せられるのです。月の初めに買った月もあれば、たまたまその月の安い日に当たる月もある。長く続ければ、ならされて同じになります。

設定の画面で迷ったら、深く考えずに進めてください。

タイミング2:1年のいつ買うか

2つ目は、1年の中のいつ買うかです。これは、新NISAの成長投資枠のように、まとまったお金を入れるときに関係します。

私は、12月の初めに一気に入れる

私は、ボーナスなどのまとまったお金を、成長投資枠に入れています。1年の上限は240万円で、それを毎年使い切っています(金融庁「NISAを知る」)。

入れる時期は、ボーナスの金額で決めているわけではありません。下がったタイミングがあれば、そこで入れる。なければ、12月の初めに、その年の枠が残っている分を、残っているだけ全部入れる。一発ドーンです。

枠は1年ごとなので、使わなかった分は翌年に持ち越せません。使い残すくらいなら、年内に埋めてしまう。下がるのを待つのは、12月の初めまで。そこで待つのは終わりにします。

下がっていたら入れる。下がっていなくても入れる

もう一つ、大きく下がったときに入れることもあります。10%、20%と下がっているときには、様子を見てボンと入れます。

目安にしているのは、20%くらいの下げです。数%下がったくらいでは入れません。数%の上げ下げは毎週のように起きていて、それをいちいち追いかけていたら、結局タイミングを読む投資になってしまいます。20%というのは、ニュースで「暴落」と騒がれるくらいの下げです。それくらいはっきり下がったときだけ、「今年の枠を少し早めに埋めておこう」と考えます。

入れる額は、そのときの現金の割合と相談する

下がったときにいくら入れるかは、そのときに持っている現金の割合と相談して決めています。

生活のために口座に置いている200万円には、手をつけません。それとは別に、ボーナスなどで現金が多めにたまっていれば、多めに入れます。現金が少なければ、控えめにします。下がったからといって、生活のお金まで投資に回すことはしません。そこを崩すと、次に下がったときに売らざるを得なくなるからです。

実際に、2025年4月の関税ショックのときには、200万円くらいをまとめて入れました。オルカンは1月の高値から約21%下がっていたところです。その200万円は、今は300万円くらいになっています。

2024年8月に下がったときも、100万円くらいを追加で入れました。

ただ、これは結果的にうまくいった話です。関税ショックが来ることを、私は読んでいたわけではありません。下がったのを見てから入れただけです。そして、そこが底だったかどうかも、入れた時点では分かりませんでした。

そして、下がるのを待っているわけではありません。下がっていなければ、気にせずポンと入れます。

後悔したのは、高いときに個別株を買ったこと

とはいえ、買うタイミングで後悔したことがないわけではありません。

私が後悔したのは、個別株を、配当利回りが低いとき、つまり株価が高いときに買ってしまったことです。1つの会社の株は、高いときに買うと、そのぶん増えにくくなります。

でも、インデックス投資の積み立てで、タイミングを後悔したことはありません。世界全体をまとめて毎月買っていれば、高いときも安いときも混ざって、ならされるからです。

これが大事なところです。下がったら買う、は「おまけ」です。下がらなかったら買わない、にはしない。そうしないと、待っているあいだにお金が口座で眠ってしまい、上がる日を逃します。

最高値でも、インデックスなら迷わず買う

逆に、株価が最高値を更新しているときはどうか。インデックス投資なら、ためらう気持ちはまったくありません。いつもどおり買います。

最高値を更新しているということは、世界の会社の利益が伸びているということです。15年という長さで見れば、今日の最高値は、いずれ通過点になります。

ただし、個別株なら、最高値のときには買いません。1つの会社の株は、その会社の事情だけで大きく下がることがあるからです。私が個別株で失敗したと思うのも、値段があまり下がっていないときに買ったことでした。タイミングを気にしなくていいのは、世界全体をまとめて持つインデックス投資だからです。

タイミング3:相場が高いときに始めていいか

3つ目は、始めるタイミングです。「今は高いから、下がってから始めたい」という悩みです。

私の答えは、今日から始めていいです。

理由は、ここまで書いてきたとおりです。高いか安いかは誰にも分からない。待っているあいだに大きく上がる日を逃す。いちばん高いときに買った人でも、持ち続けていれば増えている。

心配なら、少ない金額から始める

それでも、始めた直後に下がるのが怖い人もいると思います。その場合は、少ない金額から始めてください。

いきなりまとまったお金を入れて、それが大きく減っていくのを見るのは、本当にきついです。それより、5万円が3万円になる、くらいの体験から始めるほうがいい。少ない金額で一度下げを経験して、「放っておいたら戻ってきた」と分かってから、金額を増やしていけば十分です。

始めた直後に下がるのが、怖いです…

つくね
つくね

それなら少ない金額から。一度下げを経験して、戻ってくるのを見てから増やせば十分です。

私自身、2023年に投資を始めたときは、始める時期で迷いませんでした。高いか安いかを考えても分からないと、最初から分かっていたからです。迷わずに始めて、よかったと思っています。

そして、始めた直後に下がったら、むしろ得をしていると思ってください。これから毎月買っていく人にとって、値段が下がるのは、同じお金でたくさん買える期間が来たということだからです。

タイミングより大事なのは、買い続けること

ここまで、タイミングは気にしなくていい、と書いてきました。では、何を気にすればいいのか。

買い続けることです。

毎月の積み立てを止めない。下がったときに売らない。いつ買うかより、買い続けられるかどうかのほうが、結果にずっと大きく影響します。

そして、買い続けられるかどうかは、タイミングではなく、家計で決まります。生活のお金を別に置いておけば、下がっても売らずに済みます。毎月の積立額を家計から決めておけば、途中で止めずに済みます。

お金の置き場所の分け方は教員の貯金に共済貯金はいらないに、なぜ教員こそ投資に向いているのかは教員こそ投資をやったほうがいいに書きました。

まとめ:いつ買うかより、買い続けるか

  • 今の値段が高いか安いかは、誰にも判断できない。プロでも読めていない
  • 待っていると、大きく上がる日を逃す。その日は、暴落のさなかに来る
  • いちばん高いときに買った人でも、持ち続けていれば増えている
  • 毎月の積み立て日は、何日でもいい
  • まとまったお金は、20%くらい下がったタイミングがあれば入れる。なければ12月の初めに残りの枠を全部入れる
  • 下がったときに入れる額は、そのときの現金の割合と相談する。生活のお金には手をつけない
  • 私は2024年8月と2025年4月の下げで追加で入れたが、下げが来ることを読んでいたわけではない
  • 後悔したのは、個別株を高いときに買ったこと。インデックスの積み立てで、タイミングを後悔したことはない
  • 始めるのは、今日でいい。心配なら少ない金額から
  • タイミングより、買い続けること。それを決めるのは家計

なお、この記事は特定の商品を勧めるものではありません。数字は過去の実績と計算で、将来の成果を約束するものではありません。投資の成果は市場の状況によって変わり、元本が保証されているものではありません。最終的な判断は、ご自身でお願いします。

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